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ネットショップ成功事例

店長インタビュー

SILVER-BULLET

SILVER-BULLET

SILVER-BULLET (メンズファッション)
店長:高木 考 さん
約3年間の休眠状態を経て、この1年間だけで月商1億突破(2006年11月)という爆発的成長をみせた「SILVER-BULLET」。
2005年10月に、商材を子供服から「お兄系」と称される若年層メンズ服に転換、モバイルへの注力がブレイクポイントになった。
11月売上のモバイル構成比は70%を越える。成長のストーリーを聞いた。

「モバイルで服を買おうよ」と道筋をつけてあげただけ

−「お兄系」にジャンル転換後、この1年の成長のポイントは?
ジャンル的にはニッチの部分があったと思うんですよ。やはりファッションといえばレディースが多いですよね。でも、キッズをやっていた経験から、メンズでもそこそこいけるのではと思っていました。若年男性向けの「お兄系」と呼ばれる商品ゾーンは当時楽天の中でも少なかったから、転換のタイミングもよかったと思います。人のやらないところで勝負ができたという部分と、商品に幅をもたせて、色々なニーズに応えていけるようなページ作りをした結果が徐々にあらわれてきたのではないかと自分では分析しています。
−「モバイル世代」の客層(10代後半〜20代前半の男性)は、客単価が低いのでは?
実は一番自由に使えるお金があるのはこの世代なんです。僕もその年齢当時はそうだったと思うんですが、会社なりバイトなりで稼いだ給料のうち、最初にひと月のカップラーメン代とか生活に必要なお金を計算して、それ以外を全部洋服につぎこんだりするのも当たり前の世代なんですよ(笑)。当店のスタッフにもそういう人たちがいます。好きなことを好きなだけやるという層であり、そこはまさにモバイル世代にがっちりはまっている。僕らはそこに道筋をつけてあげただけなんですね。モバイルで服を買おうよと。
R-mail保有数 : 配信可能なメールマガジンの読者数

ケータイを手足のように使いこなすスタッフを見て
「モバイルはいける」と確信

−話が出たところで、1億円達成の原動力となった
モバイルに注力していこうと患われたきっかけは何でしょう?
正直なところ、その当時、僕自身はケータイで物を買わなかったので、はたして売れるのだろうかという意識がありました。それで、実店舗にいる18〜22歳くらいのスタッフたちと話をしているとき、うちは楽天でも商品を売ってるよといっても、PCで見ることはほとんどなかったんですね。でも、ケータイでも売ってるんだよと教えると全然反応が違ったんです。ケータイを手足のように使いこなす世代だから、そちらのほうが身近で手軽なんですよ。PCではまったくなかった反応です。彼らはケータイを1日中さわっていて、仲間との間でも一番重要なコミュニケーションツールという位置を占めている。その反応を見た途端、これはいけるだろうという手応えに変わりました。
−具体的にはどんな施策を行われたんですか?
僕らは東京にいることに慣れきってしまっているんですよね。東京は最新のファッション情報にしてもすぐに入ってきますから、実店舗をやっていれば、リアルタイムで彼らのニーズにあったものを提供できる位置にいます。ただ、ネットショップのターゲットは全国にいるわけですよね。そうなると、地方の若い子たちみんながPCをもっていて、楽天にアクセスしてくれる、とは考えにくいと思いました。そこで、まずターゲット層がよく読む雑誌に広告展開をして、楽天でお店をやってますという訴求をしました。ここで重要だったのは、読者の年齢層の大部分がもっているケータイを狙うということです。QRコードを必ずつけて、お店への誘導が簡単にできるような仕掛けをしたんですね。雑誌でも楽天でも、広告に関しては若者相手なので、「売ろう」というより「楽しさ」の部分を前面に押し出すことで、見てもらえる広告作りを徹底してきました。

2,000万円分の福袋が即日完売!
「お色気SUMMER」こそ、究極のモバイル戦略の現れ

−モバイルでこれほどの爆発的成長を遂げられた要因は何だと思いますか?
実はモバイルにも弱点があるんです。それを痛感した出来事があったんですが、返品したいというお客様が多数いらして、なぜだろうとよくよく調べてみると、多くのケースが実は当店で買われた商品ではなかったんです。つまり、彼らは、どのお店で買ったかを覚えていないんですね。現時点では、モバイルではまだデザインカスタマイズにも制限があるので、どのお店も見た目上はそれほど差別化が出来ないわけです。ただ商品を並べて、当たり前のことをやっていただけでは当店の独自性が出せない。それで名前を覚えていただけていなかったのではないかと。そこに気づいたのが大きかっ たですね。覚えていただけないということは、リピートがとれないということにつながりますよね。
そこで独自性を出すために行ったのが、企画の充実です。企画の部分の話をしますと、例えば福袋。一般的なお店であれば、余剰在庫を集めて安く出すというケースが多いと思いますが、当店では「お兄系」好きの誰もが欲しがるような商品を企画のためだけに限定製造して福袋にしています。オール限定、楽天でしか買えませんと訴求して。しかも、袋もただの紙袋ではなくて、ロゴ入りの大きなバッグにつめてバッグも使える福袋という切り口でお得感を出し、他店との差別化をはかりました。
−企画の成果はいかがですか?
今年の夏にかけては「お色気サマー(夏の普段着を詰めたショップネーム入りビーチバッグ福袋)」という企画をやったんです。キャッチの部分も、普通に「福袋」では当たり前すぎるので、お客様と同じ世代の若いスタッフに公募したところ、なぜか「お色気サマー」というフレーズに決まりまして。僕はその意味がいまだによくわからないんですが…(笑)。でも妙にキャッチーでインパクトのある表現だし、「夏は『色気づく』季節!ビーチバッグの福袋を買って、海にいってナンパして花火に行こう!」というストーリー込みで商品を売ることで、ターゲットが買いやすくなるような提案をしてあげたんですね。

これが初めての限定バッグの企画だったのですが、10分足らずで売り切れたんです。額にして1,000万円ほどがあっという間でした。金曜日に販売し、土曜日にスタッフみんなで倉庫にいって一生懸命梱包しました。それ以来、繰り返し開催してきたおかげで、SILVER-BULLETといえば「限定の福袋」というイメージがついてきています。先日も2,000万円分を出しましたが、Mサイズは30分ほどで売り切れ、他のサイズも含めてその日中に完売できました。
やはり、他の店があまりやっていないことをやるというのはショップのブランディング戦略として、大切な要素だと思います。

SILVER-BULLETのいうことなら間違いないと思っていただけるようにならないといけません。僕らはやはり、全国にいるターゲットユーザに対して、トレンドリーダーでなければいけないと思うんです。そのために常にメルマガなどで新しいトレンドを発信しつづけることで、日頃から信用してもらわなければならない。これらの戦略を意識することで、お客様が当店への認知度を高めて、徐々にリピートされる方々が増えてきたんじゃないでしょうか。

ECコンサルタント※とはお互いを成長させるオンリーワンの関係でありたい

※ECコンサルタント : 店舗様をサポートする楽天担当者のこと
−その他のモバイル施策として意識していることは何でしょうか?
回遊性という部分では、モバイルでは基本的にはお客様は「戻る」より「先に進む」アクションをとることが多いようです。だから、お客様が興味のある商品のページにたどり着いたら、その先にある関連ページをクリックしたくなるようなページ作りを意識しています。あとは、リピート客をつなぎとめるという意味でメルマガは重要です。当店の女性スタッフが担当しているメルマガは、評判がいいんですよ。同年代の女の子が書いているということで、ターゲット層にうまくはまった部分があるんでしょうね。ギャル語をうまく使ったり、僕らだったら絶対書けないようなアプローチで文章を書いています。お店からのメールマガジンというよりは、女友達からのメールという感じで受け取ってくれているようですね(笑)。それが若年世代の男性に受けているんだと思います。単なるセールスのメールだと、きっとすぐに捨てられてしまうでしょうね。
−ECコンサルタントとのかかわりという部分ではどうですか?
お互いに育てあう部分ってあると思うんです。たとえば担当者に対して、「ECコンサルタントなんだから、すぐに売れるやり方を教えろ」みたいな態度ではいけないと思うんです。やはり、目標を共有する同志として、僕らの成功例なり彼らがもつ楽天のノウハウなりも共有して、足並みをそろえていくことは大切だと思います。そこで、僕らが結果をだせば、彼らの結果にもなりますよね。そういう部分で、今は彼らのためにも頑張りたいという非常にいい関係になっているので、こういった接し方を続けていきたいですね。やはりECコンサルタントとはお互いにとってオンリーワンと呼べるような存在になりたいんですよ。

リーダーを育てて、来年、僕はよい意味で何もしないようにする

−月商1億円を突破されて、今後の方向性はどこにあるとお考えですか?
まずは一発だけで終わってはダメだと思うんです。確かにセールなどでもむやみに濫発すれば、一時的には達成できるでしょうが、本当の実力じゃない。新親のお客様を増やす策は夏から秋口にかけてで終わらせ、1億円を達成しようと思った11月はわざと企画等を抑えたんですよ。冬物プロパー商品だけで安売りせずとも売れる月ですから。セールに頼らずに月商1億円を達成できれば、その後も安定した売上・利益が見込めるだろうと。狙い通りの数字が挙げられた今後は、この売上をつづけるための組織作りが求められると思うんです。

この1年は急成長してきたところで、最小限のスタッフに適度な負荷をかけて、個々の能力を伸ばしてきたつもりです。僕がレールを敷いてあげる役割とすれば、その上でうまく電車を走らせるのは彼らの役割だと思うんです。これからは、自分たちで考えて行動できるリーダー格の人材を育てて、その下に実務担当のスタッフがいて、楽天チームとして成熟させること。つまり、次のステップへと成長していくための組織としての屋台骨を構築していくのが課題ですね。実現できれば磐石ですから、僕もより経営に専念できる。僕は来年はいい意味で何もしないでいたいんです。

もう一つはPC販売の強化です。当店はモバイルのR−Mail保有数は楽天内でも多いほうだと思うのですが、PC向けのR−Mail保有数は、おそらくこの売上クラスの店舗の中では格段に少ないと思います。現時点では、売上はモバイルのほうが断然上なので、弱い部分を強化するという意味もありますが、やはり、モバイルのお客様は不安定なところがあると思うんです。定着率やリピート率でいうとPCのほうが安定しています。長い目でみれば、PCのお客様の獲得をないがしろにするのは得策ではないですよね。当店のお客様は、PCをあまり使わない世代でしょうから、逆にこちらから提案ということでPCをもっと使おう的な情報発信や、新規のPCユーザを獲得できるような仕掛けをどんどん実行していくつもりです。

これからはアイデアとフットワークを持った
「個人商店の時代」がくる!

−最後にこれからモバイルへの注力を考えている店舗様へのメッセージをお願いします。
モバイルって可能性が無限大にあると思うんですよ。今は機能的にはやれることが少ない分、シンプルです。掲載できる商品の情報が少ないからダメなんじゃなくて、逆に制限があるからこそ、入っていくのも簡単だし、やらないのは絶対損ですよ。福袋もそうですが、アクションを起こした瞬間に成果になって返ってくるというスピード感はやはりモバイルならではでしょうからね。基本的にネットショップは、資本力があまり関係ないジャンルだと思うんです。大企業ならではの考えではなくて、商品で勝負できる部分は大きいじやないですか?僕はこれからは個人商店の時代がくると思っているんです。だから小規模な店舗さんほどがんばってほしいですね。むしろ、フットワークが軽い分、アイディアという武器で、コンテンツの豪華さやネームバリューだけで勝負できる大企業と対抗できるのがネットショップのよさだと思います。そういう意味では、楽天というステージにはIT技術者のような人種ではなく、個人商店のような「商売人」がもっと成功できる土壌があるはずです。ぜひ一緒に頑張っていきましょう。
オフィスは常に新しいファッション情報が集まる表参道に
ページでもおなじみのモデルスタッフ
裏原宿にあるリアル店舗はアンテナショップの役割も果たしている
今年の夏、予想を超えた大ヒットをもたらした「お色気サマー(夏の普段着を詰めた、ショップネーム入りビーチパック福袋〉」の企画ページ
モバイルは「戻る」より「先に進む」アクションを促すのがカギ。女性スタッフが書くメルマガは「ギャル語」が好評。(右)
高木さんと共に、SILVER-BULLETの急成長を支えた初期からのスタッフ青山望さんと樋口美香さん。「お兄系」の心をつかむメールカや企画力をもつ女性スタッフである。
スタッフは10名の少数精鋭。平均年年齢は26歳
担当ECコンサルタントと共に

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