以下は携帯電話と電磁波の関係に関する引用記事です。
●携帯電話の電磁波レベル表示で議論●
(2000年9月5日 ホットワイアード・ジャパン)
携帯電話の利用が脳腫瘍を引き起こすかもしれないという消費者の不安をしずめるため、携帯電話メーカー3社は、機器が放出する電磁波を計測する新しい基準を作ろうとしている。
現在、電磁波量の目安として携帯電話のパッケージへの表示が考えられているのは、人体による電磁波の吸収率を表す『SAR』値だ。
しかし、米モトローラ社、フィンランドのノキア社、スウェーデンのエリクソン社によれば、新しいガイドラインを見た消費者は、SAR値が低ければ、健康への危険性も低いと誤解するかもしれないという。
「これは非常に複雑な問題であり、もう少し詳しい説明が必要だ」と、ノキア社の広報担当ビルベ・ビルタネン氏は言う。
「われわれが議論しているのは、どんな種類の電磁波なのかということが問題なのだ。
われわれは、どこにいても電磁場にとりかこまれている。電気を使う機器ならば必ず電磁波を発している」
彼らの主張は要するに、パッケージに表示されたSAR値だけでは、本当の危険性はわからないということだ。
「われわれは、誤解のない形でこの情報を提供するための、世界的に共通な方法を模索している」と、モトローラ社の国際戦略責任者ノーム・サンドラー氏は言う。
たとえばエリクソン社はウェブサイトで、同社の製品から出る電磁波の量は
「健康に影響する最低レベルの約50分の1」だと主張している。
しかし消費者はそれほど安心していない。
業界団体である米国セルラー通信工業会(CTIA)は、米国の携帯電話機メーカー各社に対して、製品のSAR値を公表することを8月1日(米国時間)から要求している。
この要求に従わなくても罰則はないが、公表した場合にはCTIAの認証が得られる。
先月、脳腫瘍を患ったメリーランド州の神経科医が、携帯電話メーカー各社を相手取って、8億ドルの賠償を求める訴訟を起こした。
携帯電話が有害な電磁波を放射していることについて、利用者への告知を怠ったというのが訴えの理由だ。
●携帯電話の安全性に公式研究を●
(1999年4月13日 ホットワイアード・ジャパン)
カリフォルニア州ティブロン発
――無線通信が健康に与えるリスクついてあれこれつまらない議論をするのはもうやめにして、信頼性の高い研究を始めるべきだ。健康擁護論者はこう主張している。
先週末、人体へのマイクロ波の影響を話し合うフォーラムで、発言者の1人、ゴードン・ミラー氏は「われわれの話は少しも進展していない」と述べた。
「15年前われわれは、研究はまだ十分ではなく、結論を出すためにはさらに調査を続ける必要があると語った。そして今、あのときとまったく同じことを言っている」
世界中の研究者たちが、携帯電話や無線送信機などの信号から発せられる「非電離放射線」が健康に及ぼす影響について研究を重ねてきた。
だがこれまでのところ、決定的な結論に達した公式な研究はゼロだ。
「研究もその規則も、携帯電話の『布教機関』に大きく左右されている」と、カリフォルニア電磁界投資家グループの会長であるミラー氏は言う。
「この状態が続く限り、研究も規則も疑いの目で見られ、この論争は決着がつかないままだろう」
米国内の携帯電話市場の成長にともない、無線プロバイダーは無線アンテナの設置場所として学校や教会をターゲットにしてきた。
高い尖塔が魅力の教会に支払われる使用料は、年間10万ドルに達している。
フォーラムは10日(米国時間)、ウェストミンスター長老派教会で行われた。
この教会では、尖塔への無線送信機の設置を許可する予定になっていた。
だが信者の1人リビー・ケリー氏が、健康への潜在的な影響を明らかにする研究をするべきだと教会の上層部に提案したため、教会は当初の決定をくつがえした。そしてここに1人の活動家が誕生した。
ケリー氏は、このフォーラムのスポンサーとなったカリフォルニア無線通信影響評議会の運営委員会メンバーとなっている。
同氏はまた連邦通信委員会に対し、無線電話、無線送信機が健康に与える影響について調査するよう圧力をかけている。
不安をあおるような研究結果が発表されたかと思うと、その逆の結果が業界から出されるといったことの繰り返しが長年続いてきたが、今こそ政府機関が全国レベルでこの問題に取り組む基盤となるような研究がなされるべきだとミラー氏は言う。
同氏によれば、公的資金による研究と監視が鍵だという。
「そうすれば、研究者もその所属機関も、出資者が誰かを理解できる」
先週イギリスの公衆衛生大臣が、移動電話による健康への影響についての調査を命じた。
この動きは、携帯電話の信号が生体組織に及ぼすさまざまな影響についてくわしく取り上げたイギリスの『ニュー・サイエンティスト』誌の記事を受けてのものだ。
10日のフォーラムでは、アメリカとニュージーランドの研究者が、無線通信の神経学的影響について現在わかっていることの概要を報告した。
神経学的影響に関しては、さらに研究を進めるべきだという声が世界中からあがっている。
生物物理学者でニュージーランド議会議員のニール・チェリー氏は、非電離放射線がネズミの癌から人間の神経学的変化まで、あらゆる問題を引き起こしていることが研究の結果わかったと述べた。
チェリー議員は、できることなら電話は陸上通信線のみに頼ることが望ましいと言う。
「われわれ(人間)は(携帯電話用無線信号の)伝導体として非常に優れているため、携帯電話の無線信号の大部分はわれわれの体に吸収される。無線の中継局まで届くのは実はほんの一部なのだ。だから、われわれの体内に向かって信号を発するのではなく、中継局に向かって信号を発するように携帯電話を設計するべきだ。」
フォーラムの司会を務めたリンダ・エバンズ氏は、アメリカにはヨーロッパと違って携帯電話固有のリスクを消費者に知らせるシステムが存在しないのは遺憾だと述べた。
●バングラディシュで16歳未満の青少年は携帯電話使用禁止●
2002年6月5日 ホットワイアード・ジャパン
ガンの原因となる製品を生産したとして、携帯電話会社を訴えるのに十分な証拠はあるか?
――メリーランド州ボルティモアの連邦地方裁判所が、この問題に1つの結論を下そうとしている。
一方、バングラデシュ人民共和国の政府は、携帯電話は人体に有害だという結論をすでに下したようだ。脳に損傷を与えるかもしれない電磁波から若者を守るため、バングラデシュ政府は16歳未満の青少年に対して携帯電話の使用を禁じる計画だという。
バングラデシュの環境森林大臣は、同国の首都ダッカで先ごろ開催された医師と科学者の会議に出席し、この政府計画の概要を述べた。
携帯電話業界はこれまで一貫して、携帯電話が利用者の健康に害を与えるという科学的証拠は何もないと主張してきた。だが、この論争にはいまだ決着がついていない。
ボルティモア在住の神経科医クリス・ニューマン氏は、自分が脳腫瘍を患ったのは携帯電話が原因だとし、業界を相手取って訴訟を起こしている。
連邦地裁のキャサリン・ブレイク裁判官は近く、ニューマン氏の訴えに、正式事実審理を行なうだけの裏付けがあるかどうか決定を下す見込み。
この決定は、ガン患者が携帯電話会社を訴えられるか否かを判断する際の拠り所となりそうだ。
ニューマン氏に訴えられているのは、米モトローラ社、米ベライゾン・コミュニケーションズ社、米ベル・アトランティック社、米ベル・アトランティック・モバイル社、米SBCコミュニケーションズ社、米国電気通信工業会、および米国セルラー通信・インターネット協会(CTIA)。
右耳の後ろに悪性腫瘍ができたのは、アナログ式携帯電話を利用したのが原因だとして、ニューマン氏は8億ドルの賠償金を求めている。
ニューマン氏の主張を支えるのは、主にスウェーデンのレンナルト・ハルデル博士の研究と証言だ。
博士は『ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・キャンサー・プリベンション』誌の6月号に発表される予定の疫学研究で、携帯電話の使用と脳腫瘍には関連性があるとしている。
●携帯電話が危険な証拠●
1998年10月26日 ワイアード・ニュース・レポート
ロンドンの『インディペンデント』紙が伝えるところによると、携帯電話メーカーが初めて、携帯電話が利用者の健康に悪影響を及ぼす危険性があることを認めた。
これにより、ガンや免疫疾患、記憶障害などの病気に関する民事訴訟がメーカーに対して起こされる道が開かれるだろうと、法律家は指摘している。
同紙が記事の根拠としているのは、エリクソン社やアルカテル社などの大手携帯電話メーカーが申請した特許。
これらの特許申請は、携帯電話使用に際しての健康への悪影響を最小限に抑えるよう設計されていると主張されている。
「メーカーは健康への悪影響を否定しているにも関わらず、(マイクロ波の)放射レベルを下げる特許を申請し続けている」と、生物学者のロジャー・コグヒル氏は同紙に語った。
同記事によると、たとえば日立社は「利用者の健康が損なわれないような」設計のアンテナを開発している。
利用者と「放射しているシステム」との「安全な距離」に言及している特許もある。
携帯機器からの放射の最大70%がユーザーの頭に吸収され、脳の中に「ホットスポット」を生じさせる可能性があることを科学者は発見している。
『インディペンデント』紙によると、イギリス最大の個人傷害専門の法律会社であるトムソンズ社は現在、携帯電話メーカーに対する同国初の損害賠償請求を行なっている。
トムソンズ社の弁護士は同紙に、「メーカーが危険性を減らす修正を行なっているという事実は、まさに、現在市場に出されている製品にはより大きな危険性があるということを示していることになる」と語った。
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