□ | 2007年9月13日 |
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進む携帯電話の複数台利用-利用者は約1割、 1台で複数番号利用ニーズも高い --第29回携帯電話コンテンツ/サービス利用者調査結果より-- |
楽天リサーチ株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:森 学)と株式会社三菱総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:田中 將介)は、15歳から69歳の男女を対象に、「第29回携帯電話コンテンツ/サービス利用者調査」を行った。 調査は、2007年7月28日から8月1日にかけてWeb上で実施し、回答者は2,400人、そのうち主要4社(NTTドコモ〔携帯電話・PHS〕、KDDI〔au、TU-KA〕、SoftBank、ウィルコム)の携帯電話・PHS利用者(※)は2,195人(回答者の91.5%)であった。※以下、特に記載がない限り、記事中の数値は主要4社利用者に対する割合とする。 第29回調査は携帯電話の複数台利用の実態について調査した。仕事とプライベートで使い分けるという動きはかねてよりあったが、PHSや携帯電話の通話において定額型のサービスが投入されることで、こうした動きに拍車がかかるとともに、プライベートの中でも使い分けが進みつつあるものと考えられる。 第29回調査の主な調査結果は以下の通りである。 ●携帯電話・PHSの利用者中、複数台利用者は8.9%であり、内訳をみると5.0%は 携帯電話を複数台併用、3.9%は携帯電話とPHSを併用している。 ●男女年齢別にみると、男性の20代から40代、そして女性の20代における複数利用 ユーザーの割合が高くなっている。 ●複数利用ユーザーがどのような使い分けをしているかを調べたところ、「プラ イベートと仕事での使い分け」が46.9%と最も多くなっており、「プライベー トでよく話す相手用とそれ以外の用途とで使い分け」は21.1%である。 ●併用のパターン別にみると、携帯電話を複数併用している者においては仕事と プライベートとの使い分けが多くなっており、携帯電話とPHSの併用者では、仕 事とプライベートという使い分けとともに、プライベートの中での使い分けを する者の比率が高くなっている。 ●よく話す相手との会話に利用している通信事業者をみたところ、ウィルコムが 48.8%ともっとも高く、次がソフトバンクの24.4%となっている。また、その 通信事業者を、かける先の相手(よくかける相手)も利用しているかどうかを 確認したところ、9割が同一の通信事業者を利用している。 ●現在、複数台利用をしていない層を対象に今後の意向をたずねたところ、利用 意向を示しているのは、13.5%である。 ●1台の携帯電話で複数の番号が利用できる「2in1」サービスについて、利用意向 をみたところ、「ぜひ利用したい」が3.8%、「やや利用したい」が22.2%を占 めている。 ●複数台利用層における「2in1」の利用意向についてみると、携帯電話の複数台利用層、携帯電話・PHSの複数利用層ともに、「ぜひ利用したい」「利用したい」 の合計が4割を越えている。 注:「2in1」は、NTTドコモによる通信サービスの商標です。 その他、記載されている商品名は、各社の商標および登録商標です。 |
□■ 調 査 結 果 ■□
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複数台契約・利用の実態について調べた結果、携帯電話・PHSの利用者中、5.0%は携帯電話を複数台併用しており、3.9%が携帯電話とPHSを併用していることがわかった。また、7.3%は、子どもの契約を親が行っているなど、複数台契約しているが自身は1台しか利用していない層であり、残りの83.8%は1台のみの契約・利用となっている。このように、複数台利用ユーザーは全体の約9%程度と推測さ れる。 図 1 複数台契約・利用パターンの分布 https://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0912/release_0912_01.gif 男女年齢別にみると、男性の20代から40代、そして女性の20代における複数利用ユーザーの割合が高くなっている。また、男性40代から60代では、複数契約で自分は1台のみ利用している層の割合が高くなっている。これは、ちょうど上述したように教育期にある子どもの契約を親がするといったことが、背景にあると考えられる。 図 2 男女別、年齢別にみた複数台保有パターン https://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0912/release_0912_02.gif |
複数利用ユーザーがどのような使い分けをしているかを調べたところ、「プライベートと仕事での使い分け」が46.9%と最も多くなっており、「プライベートでよく話す相手用とそれ以外の用途とで使い分け」は21.1%である。男女別では、男性においてプライベートと仕事の使い分けが多く、女性ではプライベート利用の中での使い分けが多い。年齢別では10代・20代ではプライベート利用の中での使い分けが多いのに対し、30代以降においては仕事との使い分けが多い(とくに30代では6割以上に達する) また、併用のパターン別にみると、携帯電話を複数併用している者においては仕事とプライベートとの使い分けが多くなっており、携帯電話とPHSの併用者では、仕事とプライベートという使い分けとともに、プライベートの中での使い分けをする者の比率が高くなっている。 図 3 複数利用ユーザーの使い分け状況 https://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0912/release_0912_03.gif 表 1 男女別、年齢別、利用パターン別の使い分けパターン https://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0912/release_0912_04.gif よく話す相手かどうかで使い分けている者を対象に、よく話す相手との会話に利用している通信事業者をみたところ、ウィルコムが48.8%と最も高く、次がソフトバンクの24.4%となっている。 図 4 よく話す相手とのコミュニケーションに利用する通信事業者 https://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0912/release_0912_05.gif また、その通信事業者を、かける先の相手(よくかける相手)も利用しているかどうかを確認したところ、9割が同一の通信事業者を利用しており、同じ通信事業者の利用者同士のメリットを享受しながらの利用となっているものと考えられる。 実際、当該通信事業者を利用している理由についてみると、「料金が時間帯によらず定額」とする回答が75.7%と最も高く、「時間帯の制限付きながら定額」とする者も21.6%いる。 図 5 よく話す相手も同じ通信会社を利用している割合(他社ユーザー) https://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0912/release_0912_06.gif 図 6 よく話す相手も同じ通信会社を利用している理由 https://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0912/release_0912_07.gif |
現在複数台利用をしていない層を対象に今後の意向をたずねたところ、利用意向を示しているのは、13.5%である。性別・年齢別には全体に男性のほうが高い傾向がみられ、年齢別では若年層においてやや高いものの、30代以降でも比較的高い利用意向を示す層もみられる。 図 7 今後の複数台利用意向 https://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0912/release_0912_08.gif |
現在複数台利用ユーザーにおいては、同一の携帯電話・PHSで2つの番号が持てれば1台で済むと考える層もいると考えられる。このようなサービスとしては、NTTドコモが最近提供を開始した「2in1」というサービスがある。これは945円(税込み)を追加で支払うことで新たにもう1つの番号を利用できるようになるというものである。 同サービスへの認知度をまず訊ねたところ、内容まで知っていた層は約3分の1であり、名前を聞いたことがある層がやはり3分の1程度となっており、認知度は必ずしも高くない。 図 8 「2in1」の認知度 https://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0912/release_0912_09.gif 「2in1」の利用意向についてみたところ、「ぜひ利用したい」が3.8%、「やや利用したいが22.2%を占めている。また、男性では10代から40代において高く、女性では、10代において利用意向が高くなっている。 図 9 「2in1」の利用意向 https://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0912/release_0912_10.gif 複数台利用層における「2in1」の利用意向についてみると、携帯電話の複数台利用層、携帯電話・PHSの複数利用層ともに、「ぜひ利用したい」「利用したい」の合計が4割を越えており、高いニーズを示している。 また、この利用意向層に対して、現在の複数利用から「2in1」へと切り替えたいかを訊ねたところ、43.9%が肯定しており、今後は「2in1」型のサービス利用に移行する者も出てくるものと考えられる。 図 10 複数利用ユーザーで「2in1」の利用意向がある者 https://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0912/release_0912_11.gif 【回答者の属性】 回答者の属性は、以下の通りである。 https://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0912/release_0912_12.gif |