| カーペット屋さんが、ぼやくんです。 「日本人はね、ちょっと靴でカーペットの上に乗っただけで、もうそのカーペットは買ってくれないんだ。なんでそんなに神経質なのかな。僕たちはこれが普通なんだけど。」 「日本ではね、家の中で靴は脱ぐものだし、カーペットは直接座ったり寝ころんだりするところ。あなただって自分のベッドの上を靴で歩かれたらいやでしょう?」 と答えるけど、日本人のお客さんの相手はたいへんだっていう顔。だから一般的には、日本人には新しいカーペットやキリムを紹介するんですって。 キリムに限らずじゅうたんやカーペット類は、製作年代ごとに大別して3つに分けられて呼ばれています。(これは基本的にトルコ政府の考え方のようです) ニューキリムは、まさに新品。でも、まだ誰も使っていないという意味よりも、最近織られた新しいものという意味が強い。毎年どんどん織られていて、店先で売られているのは、もともと販売用・輸出用に作られたもの。だいたい10から15年前に織られたものまで、このグループに入ります。 ガラタバザールでは新品未使用のものだけを、NEWと表記しています。 そして、オールドキリム。製作されてからまだ100年未満のもの。基本的には、商業用ではなくて家庭用に織られて、実際に使われていたものを、家庭から買い取ったものがほとんど。品質はそれこそピンキリですが、色・デザイン・目の細かさなど、現在生産されているキリムではもう見られないさまざまな技術が織り込まれているのです。 100年以上経ったものにたいしては、アンティークという表現が使われます。こうなると、国家の美術財産として、国外への持ち出しが禁止になってしまいます。それでも世界中のコレクターが、ものすごい値段で売買しています。トルコの家庭で80から90年の絨毯やキリムをまだ持っている家は、もうちょっと待ってアンティークになってから売ろうと、大事に大事に隠しているとか・・・。 |