世界遺産大峯の山々に囲まれた奈良吉野の地で、
創業以来清酒一筋に醸してきた清酒蔵元です。
「米のうまみが伝わるお酒」という考えを守り、
昔ながらの手づくりによる純米酒中心の酒造りで醸されるこだわりの 地酒です。
|

花巴の香りの特徴は、上立ち香よりも、含み香を主体としています。
お酒の良さをじっくりと味わって頂くためには、過ぎた香りは料理との相性を損ない邪魔になると考えております。
それゆえ、口に含んで初めて、上品でいて華やかな香りが立ち上がるよう仕上げています。
そのため、純米吟醸酒(山田錦40/山田錦50/備前雄町50)は、
冷酒として料理と共に楽しんでいただけるお酒となっております。
|

花巴は、しっとりとした酸を味わいの中に生かし、熟成することでさらにお酒に「うまみ」を乗せています。
現在出荷中のお酒は半年〜1年間低温で熟成させたもので、軟らかでいてキリリとした上質の酸をまとっています。
世に淡麗なお酒が多い中であえて明確な個性を打ち出しております。
純米酒・本醸造タイプは、冷酒・お燗のどちらでもお楽しみいただけますが、
うまみ・酸のしっかり乗ったお酒は、40℃ぐらいの「ぬる燗」にすると、酸がまろやかになり、うまみがグッと引き立ちます。
|

熟成という味の変化は、お酒のおいしさの必要な要素であると、私どもの蔵元では考えております。
そのため、必ず熟成期間をとり、うまみを引き出してから出荷されます。
(※生酒・しぼりたて等の商品は、それぞれの持つ特徴に合わせて出荷しております。)
花巴の純米吟醸酒では、最低でも半年間マイナス2℃で貯蔵熟成させたものを出荷しております。
そうすることで、香りの劣化を抑えながら、じっくりと熟成が進むのです。
この低温貯蔵が花巴の華やかな含み香、口当たり、複雑な味わいを生み出しております。
また、純米酒・本醸造酒は、常温にて2年間の熟成期間を経て十分にうまみとまろやかな口当たりを引き出されたものを
出荷しております。原料にこだわるからこそ出せる熟成の味わいです。
「米のうまみを感じることができる酒を醸す」という酒造方針は、熟成を大切にし、
米から十分にうまみを引き出せる酒造りを守っています。
|
美味しいお酒の条件ともいえる、よい米・よい水の持つ良さを最大限に引き出すために、
蔵元には創業以来変わることのない「酒造りへのこだわり」があります。
その「こだわり」は、派手で綺麗なお酒よりも「飲んで旨い酒」、つまり食事と共に楽しめる飲みごたえのあるお酒であり、
「こだわりのある人が納得のいく、個性豊かなお酒にこそ、日本酒の面白さや奥深さがある。」という思いからです。 |
 |
純米酒は、原料の持つ良さを損なわず、そのまま味わっていただけるものです。
その素材の質がそのまま表れてしまうからこそ、花巴は原材料にこだわります。
酒の原料は、米と水です。
まず、お酒の味の大部分は原料米で決まります。
米の品種や、その年の米の出来具合によっても味は大きく左右されます。
お米のできの良い年は、お酒造りの工程が順調に進み、悪い年は何かしらの欠点が出てきます。
工程が順調に進んだ時のお酒ほど、よいお酒となりますから、原料米にこだわります。
|
また、良いときは米の良さを十分に引き出し、悪いときにはその欠点を補うことが酒造りの技術といえるでしょう。
長年の経験から、花巴の味を安定的に引き出せる米は、山田錦(やまだにしき)が適していました。
山田錦は、兵庫県が産地の酒造好適米(お酒を造るためのお米)です。粒が大きく心白があり、たんぱく質が少なく、
吸水性・消化性がよいため、米のうまみを引き出すためのはぜ込みの良い麹(麹菌が良く繁殖し、
米の内部まで菌糸が伸びている酵素力の強い麹)ができ、酒造りの工程において操作しやすく、
順調に酒造りを進めることができます。
花巴のお酒には、純米大吟醸・純米吟醸・純米酒・本醸造のほぼ全てのお酒に山田錦が使われています。
|
そして、お酒の大部分を占める水もお酒の酒質に大きく影響します。
花巴の仕込み水は、大峯山系の伏流水である軟水の井戸水を使っています。
この井戸は、万葉集にも詠まれた「弓絃葉の御井(ゆづるはのみい)」と伝えられ、
万葉の昔よりこんこんと枯れることなく湧き出ていると言われております。
軟水は一般的には、発酵が緩慢になりやすく酒造りには向いていないとされていますが、
逆にその性質を生かし、穏やかで優しい口当たりと、
きめ細やかな味わいになるように酒造りを行っています。 |
 |
|
純米酒とは米と水だけを原料として造られるお酒です。
米だけからお酒を造る純米酒の酒造りは、失敗しやすく矯正が難しいため、高い酒造りの技術が要求されます。
しかし、醸造アルコールを添加しないため、純米酒は米のうまみをそのまま伝えることができます。
ですから花巴のお酒は、純米酒にこだわり醸造され、本醸造以外(純米大吟醸・純米吟醸・純米酒)すべて米と水だけの純米で仕込まれています。
|
 |
原料のもつ良さを最大限に引き出すためには、手作業の酒造りが欠かせません。
手造りの影響が大きく現れるのは、麹づくりです。
麹とは蒸した米に麹菌を繁殖させたもので、麹菌の出す酵素によって発酵具合だけでなく、
米の成分から味や香りを左右します。
この麹菌はカビの一種で、温度・湿度の変化で作る酵素や繁殖具合が違ってきますし、
米の品種や収穫される年度によっても微妙に変わります。
|
また作り手の求める「米のうまみが伝わるお酒」を作るには、
この麹菌がよく繁殖した麹、つまり酵素をより多く出していることが必要です。
そのため、麹室(こうじむろ)と呼ばれる約30℃に保たれた部屋で、管理が行き届くよう小分けにされ、
麹の状態をすぐに把握できる人間の手によって約3日間、麹菌が一粒でも多くの米に繁殖できるように環境を整えてあげます。
|
この微妙な麹の温度管理は、
その年の米のできや品種、そして気候などのさまざまな影響を受けるため同じ条件は2度とありません。
この様に毎年変化する条件に対応するには、麹の繁殖具合を確かめながら臨機応変に変えていく、
人の手による管理でないと花巴の味は出せないと考えております。
麹づくりだけでなく、酒造りは微生物の繁殖を温度管理により、うまく利用して行われますので、
どの工程も臨機応変に対応のできる、手造りの酒造りが花巴には欠かせません。
|
|
|
 |
出来たばかりのお酒(新酒)は、香味が若く荒い感じがするものですが、
貯蔵して時間が経つにつれ、次第に香味が調和し、飲みやすいお酒となっていきます。
この変化を熟成(調熟)といいお酒のおいしさを引き出す条件のひとつと考え、
花巴のお酒はこの熟成期間を大切にしています。(※「しぼりたて原酒」は、出来たばかりのお酒を
瓶詰めしたもので、新酒の若く爽やかな特徴を生かしたお酒ですので熟成はさせておりません。)
まず、花巴の純米大吟醸・純米吟醸・純米生酒はマイナス2度の低温にて貯蔵することで、
繊細な吟醸酒の香味の劣化を防ぎながら、じっくりと半年〜1年の熟成期間をとり、
お酒に「熟成のうまみ」を引き出していきます。
|
マイナス2度でゆっくりと熟成が進むその味わいは、
常温での熟成とは違い、香味のバランスを保ちながら味わいを深くするもので、
花巴の純米大吟醸・純米吟醸・純米生酒には欠かせない特徴です。
また、花巴の純米酒・本醸造酒は、味を重視したタイプのお酒となっていますので、
十分にうまみを引き出すために熟成期間を常温にて2〜3年間を経て炭素ろ過を行います。
そうすることでコクのある、まろやかで味のりのよいお酒になります。
花巴のお酒は、原料や水のためか長期貯蔵するほうが、一段とおいしいお酒に生まれ変わる秋上がりするお酒です。
じっくりと「熟成」させて味を引き出すために、「よい原料」を使い、よい原料を生かすために
「手造りの酒造り」を行う、そのお酒の米のうまみを感じていただく為に「純米にこだわる」。
花巴の味わいは、これらのこだわりの一つが欠けるだけでも醸し出すことが出来ないと思います。
これからも、こだわりのある丹精込めた酒造りを守っていきたいと思います。
|