【楽天市場】Shopping is Entertainment! : インターネット最大級の通信販売、通販オンラインショッピングコミュニティ

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掲載雑誌名 PC WORLD
日付 1999年11月01日 付 11月号
タイトル Interview KeyMans
サブタイトル インターネットで巨大ショッピングモールを展開
内容 インタビュー

Eコマースの仕掛け人にネット・ビジネス成功の秘訣を聞く

大切なのはビジネスプラン 5年後、10年後にも今と同じ情熱が注げるか?



楽天株式会社は、インターネット上で「楽天市場」というショッピングモールを運営する企業だ。顧客は、楽天市場という仮想ショッンピンクモールに、テナント出店して商品の売買を行う。楽天株式会社は、1997年2月10日に設立され、仮想ショッピングモールである楽天市場のサービスは、同年5月より開始されている。1998年7月には、「楽天オークション」というサービスも始められている。現在、約2000店舗もの出店を誇る巨大ショッピングモールは、順調にビジネスを展開しているという。その楽天株式会社を創業して成功に導いた大立者、同社社長の三本谷治史氏にお話を伺った。

−−現在、楽天市場への出店数は何店舗ですか?

三木谷氏(以下、敬称略):現在、約2000店舗です。実際に営業しているのが1100店舗ほどで、残りの950店舗くらいは営業に向けて準備中というのが内訳です。

−−毎月、どのくらいの出店依頼があるのですか?

三木谷:毎月だいたい130−140店舗くらい、楽天市場への参加があります。

−−今、出店されている方は、実際にお店を経営されていて、さらインターネットでも展開しているという方も多いのではないですか?

三木谷:結構多いですね。普通の店舗を持ってらっしゃって、通販も展開するという方は多いですね。

−−楽天だけで商売されている方はいますか?

三木谷:いますよ。全体の5%くらい。基本的に法人しか出店できないことにしています。ただ、最近では「楽天フリーマーケット」というサービスも始めており、こちらは個人の方も出店できます。結構にぎわっていますよ。

−−三木谷さんは、楽天を創業される以前より、インターネットやコンピュータにかかわる仕事に従事されていたのですか?

三木谷:日本興業銀行(興銀)でM&Aを支援していました。人生の転機になったのが、ソフトバンクによるジフ・デイビス社(COMDEXなどの展示会運営部門)の企業買収を担当したことです。

−−三木谷さんがソフトバンクの担当になったきっかけは、何だったのですか?

三木谷:実は、ソフトバンクが買収をもくろんでいたジフ・デイビス社のオーナーと友人だったのです。彼とは、私が米国へ留学したときの同期生なのです。ある日、その友人から「日本のソフトバンクという会社が私の会社を買収しようとしている」という相談を受けて、「ならば私が担当しよう」と思ったわけです。すぐさま、ソフトバンクへ出向いて事情を説明して、M&Aの担当となったわけです。

−−興銀時代に、ソフトバンクの企業買収などの大きな仕事を成功させて、いわば“いい波”に乗っていた。それなのに、なぜ独立しようと思われたのですか?

三木谷:米国へ留学したときに、「自分で起業したい」という思いが生まれました。そして、いい会社を作りたかった。今の企業は、規模が大きくなればなるほど、世代間抗争の傾向が強くなっている。会社の経営者クラスは保身に走り、本当に実力のある若い人には仕事をする機会が与えられていない。だから、その機会を与えられる会社を作ろうと。とりあえず、今までやっていた業務と同じ、コンサルティング会社を作ろうと思ったんです。

三木谷氏は、Windows95フィーバー真っ盛りの1995年11月に興銀を辞めて、株式会社クリムソングルーブというコンサルティング会社を設立した。

−−独立するときに、不安はありませんでしたか?

三木谷:コンサルティング会社は情報が商売ですから、興銀の情報源を絶たれると結構苦しむだろうなとは思ってました。だけど、蓋を開けてみると全然そうじゃなくて、興銀にいるときよりも情報が集まってくる。どこから集まってくるかというと、インターネットなんですね。
 企業広報や広告・宣伝としてのインターネットはすでに開花してましたから、企業の財務状況などはホームページで情報が入手できました。また、特定の情報が欲しいときは、友人にメールを送れば24時間以内で返事が返ってくる。すばらしい世界です。

−−インターネットの可能性に魅了されたわけですね。

三木谷:このすばらしい世界に、新しいビジネスがあるとも考えました。それが、楽天を始めるきっかけだったわけです。1996年の春くらいでした。

−−インターネットのどの部分に可能性を感じられたのですか?

三木谷:インターネットにより、コミュニケーションが変わる、情報の流れ方が変わると思ったのですが、それに伴って経済も変わってくると、必ずそうなるだろうと思いました。そして、インターネットというのは情報の伝達が早くて安く、便利なコミュニケーションツールなわけですから、これを使った商取引は必ず出てくると。ベンチャー企業にとって、みんなが積極的に考えていないときが、一番いいビジネスチャンスなんです。自分の仮説が他人と違うというときが、ビジネスチャンスなんです。でも、僕の結論は挑戦ではなく合理的だと思いました。

−−ショッピングモールの成功に自信はありましたか?

三木谷:絶対とは思いませんでしたが、5年以内にビジネスが成り立つという自信はありました。大切なのは、仮に5年で自分の仮説が現実にならなくても、耐え得るビジネスモデルが立てられるかどうかです。
 当時、周囲は心配していましたよ。インターネット・ショッピングモール冬の時代とか、ゴーストタウン化とか、いろいろ言われていましたから。総じて、インターネット上での商取引は日本にはなじまないというのが多数でしたからね。

−−そういった状況で楽天市場を始めようと決意したきっかけは何ですか?

三木谷:当時、実際に2,000サイト以上もグショッピンクモールにアクセスして、どうしてビジネスが成功していないのかを分析してみました。結論としては「これはつまらん」と(笑)。なぜつまらないのかと考えてみたら、いつ見ても同じ内容なんですよ、ほとんどの店が。そこで、インターネットショップは、情報更新が鍵だと思ったのです。
 だけれども、ホームページの情報の更新は、サイト運営者が行う。ショップのオーナーが、今すぐに内容を更新したいと思ってもできない。情報の即時性が売り物のインターネットで、これは矛盾している。そこで、楽天市場では、掲載商品や価格などの情報の更新がショップオーナー自ら簡単にできる仕組みを提供しています。

−−そのようなシステムの実現には、専用のソフトウエアを開発しなければなりませんよね。当然、膨大な開発費がかかります。当時、そのような投資は“賭け”だったのではないですか?

三木谷:そうですね。ただ、自社開発という方法を取りましたから、途方もない時間はかかっていますが、コストは抑えられました。実は、最初は外注しようと思っていたんです。けれども、我々はシステムのサービスプロバイダーです。システムの開発自体を外注すると、お客様の声に応えられないんじゃないかと。
 インターネットで成功する秘訣は、常に進化していくことだと思っています。やっぱり、いい仕組みを継続的にどんどんと開発していく。外注にしてしまうと、どうしても遅くなってしまいますからね。お客様の声にも応えられなくなりますし。楽天市場にとって、システムの自社開発は、戦略的にも非常に重要なポイントだと思っています。

−−楽天市場では、店舗を出店する場を提供するだけではなく、出店者の方にコンサルティングサービスを展開されていますよね。

三木谷:要は商品が売れないと、ショッピングモール自体の存在価値がありませんからね。重要なサービスだと考えています。

−−規模が大きくなると、アクセスする側の検索性も重要になってきますよね。

三木谷:今、最大のカを入れているのがそこです。楽天市場のなかでコンシューマーインタフェースは、今後の重要なテーマです。

−−どうもありがとうございました。
●聞き手:下地孝雄(本誌)1構成:編集部

■ショップの設定と管理は出店者が行う
 
 

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