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視力トレーニング機器「ホームワック」の臨床試験結果

公開日:2025/08/27 更新日:2025/08/27
大学と眼科医により、視力トレーニング機器「ホームワック」の臨床試験が行われました。

📊臨床試験実施方法

🔸 実施年:1974年 🔸 実施者:東京医科歯科大 鈴木弘一先生 🔸 実施対象:東京都板橋区立志村第二小学校の生徒、東京都立豊島 🔸 病院眼科外来を受診した患者 🔸 実施人数:男子15名 女子15名の合計30名 🔸 試験回数:30回 🔸 試験期間:60日間 🔸 使用した機器:ホームワックの試作機 🔸 試験結果が掲載された論文:臨床眼科第29巻第7号昭和50年7月15日

📊臨床試験実施にあたっての条件

治験前後の視力検査の正確を期すため、検査場所、検者、照明、機器等を同じ環境とした。 視力検査は眼を細めないように注意しながら、Cマーク(ランドルト環)の視力検査表で測定を行う。 ただし、視力表への慣れを避けるために、治験中の視力検査を一切行わず、治験後の視力検査表は、開始前と全く違う配列のCマーク(ランドルト環)のものを使用。 ホームワックを20分間覗いて、TVを正面から視聴。 治験の間は、他の薬剤や治療は一切行わず、生活改善なども特に行わずに、普段通りの生活を行って頂いた。 2日に1回のペースでホームワックを行い、60日間で30回行う。

📊臨床試験結果

📊比較のために実施された臨床試験結果

🔵ミドリン(散瞳剤目薬)を用いた治療 🔸 実施年:1974年 🔸 実施者:東京医科歯科大 鈴木弘一先生 🔸 実施対象:東京都立豊島病院眼科外来を受診した患者 🔸 実施人数:34名 🔸 点眼回数:40回(1日1回) 🔸 点眼期間:40日間 🔸 使用した点眼薬:ミドリンP ミドリンとは、眼底(目の奥)を検査するために用いられる目薬です。 目の筋肉を麻痺させて、瞳を大きくし、眼球内部の検査を容易にします。 近視の治療に用いられる場合は、固くなった目の筋肉を麻痺させて緩める事を目的に使われます。 ミドリンには、副作用として、目の充血や痛みなどの症状があり、長期に渡る使用は推奨されていません。

📊屈折度数の変化比較

🔴ホームワックによる屈折度数の変化 📈試験前平均値 -1.33 → 試験後平均値 -0.78 平均改善値 0.55 🔵ミドリンによる屈折度数の変化 📈試験前平均値 -0.96 → 試験後平均値 -0.97 平均改善値 -0.01(※改善なし)

📊臨床試験結果のまとめ

🔴ホームワックによる裸眼視力の変化 📈試験前平均値0.43 → 試験後平均値0.71 平均改善値0.28 🔵ミドリンによる裸眼視力の変化 📈試験前平均値0.44 → 試験後平均値0.55 平均改善値0.11

📊数字に現れた視力改善の兆し

—60日間の結果から見えてきた可能性

ホームワックを用いた臨床試験では、屈折度数の平均が -1.33から-0.78へと0.55の改善、裸眼視力も 0.43から0.71へと0.28の向上が確認されました。 一方、比較対象であるミドリンでは、屈折度数の改善は -0.01とほぼ変化がなく、裸眼視力の向上も 0.11と限定的でした。 これらの数値は一見すると「わずかな変化」と感じられるかもしれませんが、重要なのはわずか60日間の結果であるという点です。 視力は短期間で劇的に変化するものではありませんが、継続的なトレーニングと生活習慣の見直しにより、中長期的により大きな改善が期待できる分野です。 また、ミドリンは医薬品であるため、副作用のリスクを考慮すると長期的な使用には限界があります。 一方でホームワックは、目に負担をかけず自然なピント調節機能に働きかけるため、安全に継続できる選択肢として注目されています。 この試験結果は、「日々の積み重ねが、視力という目に見える変化をもたらす」ことを示唆しています。数字の背景にある可能性に、ぜひご注目ください。

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