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「三脚選びについて」 藤井智弘

公開日:2026/03/12 更新日:2026/04/08

■カメラの大林オンラインマガジン

「三脚選びについて」

一眼カメラの基礎を知る第11回は、三脚編です。超望遠レンズや風景撮影では欠かすことのできない三脚。今回は三脚の選び方についてご紹介します。三脚を使用した撮影にチャレンジして写真表現の幅を広げましょう。

■三脚編

近年のデジタルカメラは高感度でも画質が良く、手ブレ補正機構も強力なので、暗所でも手持ち撮影ができるようになりました。そのため三脚の必要性を感じないことも多いのではないでしょうか。しかしベース感度の滑らかな画質の夜景を撮ったり、長秒露光で乗り物の光跡を活かしたり、超望遠レンズや風景でしっかり構図を決めて撮るのに、やはり三脚は欠かせないアイテムです。
日没直後の街の風景。カメラを三脚に固定し、露光時間13秒で撮影しました。揺れる川の水面を鏡にするイメージで建物の灯りの反射を入れています。
三脚選びのポイントは、ひとつは高さ。小さい三脚の方が持ち運びは楽ですが、十分な高さがないとアングルが限定されてしまいます。できるだけアイレベル(目の高さ)まで余裕で伸ばせる三脚がおすすめです。   次に素材に注目です。主にアルミ製とカーボン製が選べます。アルミ製の特徴は、カーボンより求めやすい価格ということ。そして同じ大きさならカーボンより重いため、安定感が高いことです。しかし重いということは、当然ながら移動に体力を要します。それに対し、カーボンは軽いのが最大のメリット。高い機動力が活かせます。ただしその分、強風にはやや弱いのがデメリット。脚に装着して石など重しを入れて安定させるストーンバッグを用意しているメーカーもあります。またアルミと比べて高価なのも特徴です。予算や使い勝手を考えて選びましょう。
上がアルミ三脚、下がカーボン三脚。アルミは重いですが安価。カーボンは高価ですが軽いのが特徴。高級三脚はカーボンが主流です。この2本はどちらも縮めた状態から二つ伸びる3段三脚です。 また脚のロックは、レバー式とナット式があります。レバー式はロックとロック解除がワンタッチで確実な操作ができます。ただしレバー部分が大きく、ストラップやコード類を引っかけやすいので注意が必要です。ナット式はネジのように締め付けてロック、緩めてロック解除をする方式。高さの微調整が行いやすく、見た目もスマート。しかし、しっかりロックしないとズルズルと縮んできてしまい、最悪の場合は転倒の恐れがあるので、使用時は確実な操作を心掛けましょう。
レバー式のロック。ワンタッチで操作でき、視覚的にもロック、ロック解除状態がわかるので扱いやすい方式です。
ナット式のロック。脚の微妙な長さ調整ができ、見た目もすっきりしています。三脚バッグに収納しやすいのもメリット。 カメラを載せて操作する部分を雲台(うんだい)と言います。こちらも大きく分けると2種類あり、ひとつは3ウェイ式。もうひとつは自由雲台(ボールヘッド)です。3ウェイ式は、左右回転(パン)、上下傾き(ティルト)、左右傾き(サイドティルト)の3方向の動きを独立して行える雲台。しっかり構図を決める風景や商品撮影などに向いています。自由雲台は、ひとつのノブを緩めるだけでカメラを自由に動かせる雲台。スピーディーに撮影でき、小型なのでネイチャーや旅行に向いています。どちらの雲台が自分に合っているか、実際に触って確かめるのがおすすめです。
向かって左が各動きを独立して操作できる3ウェイ雲台。構図重視の撮影に向きます。右がロックノブをひとつ緩めるだけで動きがフリーになる自由雲台。海外メーカーの雲台は自由雲台が主流です。
長秒露光などスローシャッターを切る際は、ケーブルスイッチやリモコンを使いましょう。カメラのシャッターボタンを押した振動でブレるのを防げます。2秒のセルフタイマーでも代用できます。
素早い脱着にはクイックシューが便利。カメラの三脚ネジ穴にシューを取り付けておけば、ワンタッチで脱着できます。クイックシュー専用の雲台もあり、様々な形もあるので、どれが自分に合っているか確かめてから購入しましょう。 三脚は移動時にかさばり、セッティングの時間もかかるなど、面倒に思うかもしれません。しかし手持ち撮影では難しいシーンに三脚を使うと、これまで以上に表現の幅が広がったことに気付くはずです。三脚を使ったからこそ撮れたベストショットを狙ってみましょう。 下記はオーストラリア、シドニーで撮影した夜のオペラハウス。行き交うフェリーを16秒で露光し、光跡にしました。三脚を使ったからこそ撮れた写真です。