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全シーズン対応のウール混速乾ベースレイヤー|STATIC オールエレベーション

公開日:2026/06/09 更新日:2026/06/09
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  • 「オールエレベーション(All Elevation)」——全標高、という名が示すのは、山の低いところから高いところまで、春夏秋冬のどの季節でも機能するベースレイヤーを作るという設計の意志です。 STATIC(スタティック)がこの名をつけたのは単なるネーミングではありません。メリノウール50%とリサイクルポリエステル50%を組み合わせた独自のボーダーメッシュ構造で、寒い季節の保温と蒸れやすい季節の速乾を一枚で両立させるという、素材と構造への具体的な答えとセットになっています。

    |オールエレベーションのアイテム

    |STATICという選択肢

    STATICは2020年、Static Bloomが立ち上げたアウトドアアパレルブランドです。ブランドの核心にあるのは「捨てないアパレル」というコンセプトです。製品を製造してから廃棄されるまでの全過程——原料調達・製造・輸送・梱包・使用後の処分——に対して、ブランドが責任を持つという姿勢を「EPR(拡大生産者責任)」として明確に掲げています。
    具体的には、裁断ゴミを回収して繊維として再生し、使い終わった製品も回収してまた繊維に戻す循環を構築しようとしています。国内での生地開発と国内縫製の比率を上げる取り組みも並行して進めており、輸送によるCO2排出削減と、日本の山の環境・気候に合った素材選択の両立を目指しています。 オールエレベーションに使われるリサイクルポリエステルは、こうした設計思想の延長上にある選択です。 オールエレベーションに使用されるメリノウールはニュージーランド・オーストラリア産を採用し、産地を公開しています。生地開発から縫製まで国内の尾州で完結させることで、輸送によるCO2排出を抑えながら、日本の山の環境・気候に合った素材設計を実現しています。

    | ボーダーメッシュ構造が解いた問題

    ウール素材のベースレイヤーには、長年の課題がありました。保温性・防臭性・肌触りに優れる一方で、汗を多量に含むと乾きにくく、重くなりやすい。化繊との混紡は速乾性を補えるものの、単純に混ぜるだけでは素材の特性を活かしきれない——そのジレンマに、オールエレベーションは生地の構造で答えています。 採用するのは❝ボーダーメッシュ構造❞です。裏地(肌側)に凹凸のボーダー状パターンを編み込み、凸部分が肌に接触して汗を吸い上げ、凹部分が通気の空間を確保します。汗が肌に直接触れ続ける面積が少なく、かつ水分が広がりやすい構造なので、速乾性が高まります。 素材の混率はメリノウール50%、リサイクルポリエステル50%。ウールは濡れた状態でも体を冷やしにくい特性を持ち、ポリエステルは吸水拡散と速乾を担います。どちらかが「補助」ではなく、両素材が対等に役割を持つ50:50の設定は、全シーズン対応という設計目標に対してのひとつの答えです。重量はL/Sのメンズ Mサイズで175g。価格はL/Sが¥13,200(税込)です。

    | 塩素樹脂を使わない防縮加工

    ウール素材を機械洗いに対応させるための防縮加工は、一般的に塩素樹脂処理が用いられます。しかしこの処理は製造工程での廃水問題を抱えており、環境負荷が高い手法です。 STATICはオールエレベーションにおいて、ハイブリッドコラーゲン加工と呼ばれる塩素樹脂を使わない防縮処理を採用しています。環境配慮と洗濯耐久性の両立を、加工段階から設計に組み込んでいます。ウール本来の肌触りと防縮性能を維持しながら、製造工程の環境負荷を低減するこのアプローチは、「捨てないアパレル」という姿勢が素材加工レベルまで及んでいることを示しています。

    | こんな人におすすめのベースレイヤー

    「全標高」という名称通り、オールエレベーションの守備範囲は広く設定されています。 【クライミング・バリエーションルート】 発汗量が多く、動きの幅が大きいシーンでも追従する肌触りとボーダーメッシュの速乾性が効きます。 【春夏の日帰り〜小屋泊登山】 気温変化が大きい稜線や森林限界付近で、一枚で温度調節を担えるウール混率が安心マージンになります。 【秋冬のインナーレイヤー】 L/Sをソフトシェルやハードシェルの下に着るミッドベースとして機能させられます。 【メリノウール100%の「洗いにくさ」に悩んでいた方】 リサイクルポリエステルとの混紡による速乾性向上と、防縮加工による洗濯耐久性が扱いやすさを改善します。 逆に、激しい発汗が続くトレイルランのレースや高強度のファストパッキングでは、STATICのHIVEシリーズがより汗処理性能に特化した選択肢になります。ラインナップ内での立ち位置については後述します。

    | STATICウールラインでの位置づけ

    STATICはウール系ベースレイヤーとして複数のラインを展開しており、それぞれが異なる設計課題に向き合っています。 【オールエレベーション】はボーダーメッシュ構造による通気・速乾の最適化を軸に、標高・季節を問わない汎用性を優先したモデルです。ウール50%:ポリエステル50%という混率はシリーズ中でも速乾性に傾いたバランスです。 【HIVE】は汗処理性能をさらに尖らせたモデルで、トレイルランニングや高強度活動向けのベースレイヤーとして別途展開されています(詳細は別記事をご覧ください)。 【Frenzy】(2024SS〜)は、肌面に疎水性ポリエステル、表面にメリノウールを配した二層構造で、ドライレイヤーとベースレイヤーを一枚で担う設計です。 【RAW LW】はウール本来の特性を最大限に活かすことを優先した、ゆったりシルエットのモデルです。ハイブリッドコラーゲン加工で環境負荷を抑えつつ、ウールの風合いをそのまま残しています。 オールエレベーションはこの4ラインの中でも最もバランス型の位置づけです。「どれか一枚だけ選ぶなら」という問いへの、STATICなりの答えがここにあります。

    | まとめ

    ウール50%×リサイクルポリエステル50%、ボーダーメッシュ構造、塩素樹脂を使わない防縮加工。オールエレベーションに込められた設計の選択は、「全シーズン対応」という言葉の中身を丁寧に説明しています。 「捨てないアパレル」を目指すブランドが作る、長く使えるベースレイヤー。まず一枚選ぶなら、オールエレベーションはその問いへの答えとして十分な完成度を持っています。

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