ようこそ 楽天市場へ

多肉カット苗の育て方

公開日:2025/06/23 更新日:2025/06/28
多肉植物愛好家の間では、ちょっと珍しい品種が手に入れやすかったり、寄せ植えに使いやすかったりで一般的になってきた『カット苗』。 発根するまでの体力(水分)をぷっくりした葉に貯め込んだ『多肉植物』ならではの手軽な流通形態とも言えます。 また、通販をしている当店の視点から言うと、カット苗は根付き苗の何倍も効率よく梱包できるので、送料を安く抑えてご提供できる利点があります。 さて、そんなこんなで増えているカット苗。 まず最初に「発根させられるかな?」という不安がありますよね。 カット苗が健康であるということ前提で、わたしが行っている発根の方法を書いてみたいと思います。 特にエケベリアのカット苗を念頭に書いておりますので、考え方のひとつとして参考にしていただけたら幸いです! カット苗が健康であるかどうかは、全体的に見て葉がしおれていないこと、一部の葉が黄色~茶色の半透明になっていないこと(いわゆるジュレになっていないこと)などを確認してください。 一番外側(裏)の葉が萎れたり枯れたりしてるだけなら、問題なしです。
自宅だったら、最初からポットに植え付け(のせる)ますが、店では数が多いのでスペース節約のため育苗箱に並べています。 ■土 土は基本的に、鹿沼土と赤玉土を1:1。 はじめに小粒の鹿沼土+赤玉土を敷いて、その上から細粒の鹿沼土+赤玉土を敷いています。 (土が無かったら小粒だけにしたり、細粒だけにしたり、鹿沼土だけにしたり…。わりといい加減です。ただし、小粒は細粒より乾きやすいので、小さめなカット苗には向きません。やむを得ない場合は水やり回数をちょっと多めにするなど気を使ってあげましょう。小粒だけよりは細粒だけの方がおすすめです。) うちは生産農家ではないので、ここで長く育てるというよりは販売までの仮植えということで、土の厚さもほんの2cmほど。 腐葉土など有機物を入れず、清潔な用土だけにしています。 鹿沼土には水はけを、赤玉土には保水性を期待しています。 ここで言う『水はけが良い』というのは、水やりをしたときに、土の粒と粒の間の水がさーっと抜ける状態で、『保水性が良い』のは土の粒の中に水を保っている状態。 水はけが悪い土は、水やりした時に、水が浸みこまず、土の上にしばらく水がプールのようにたまってしまいます。
■植え付け 多肉苗を自分でカットした場合は、切り口を少し乾燥させてから植え付けますが、販売しているカット苗は既に切り口が乾いているので、そのまま植え付けられます。 枯葉や傷んだ葉があったら、先に取り除きます。 植え付け前には、土を軽く湿らせておきます。 あとは、湿らせた土の上にカット苗を並べるだけ。 埋め込むのではなく、軽くのせるだけです。 画像ではスペースの関係上やむを得ず、ぎゅうぎゅうに植え込んでいますが、多肉と多肉の間は蒸れ防止のため隙間を空けた方が良いです。 うちでは、ある程度売れたら少しずつスペースをあけていきます。。。 画像にある通り、当店では、土こぼれが減るように薄い不織布を敷いていますが、これが意外と水を通さない(涙)。 せっかくの水はけの良い土が台無しです。 なので、水やりの量を、たぷたぷにならないように調整して対応しています。 育苗箱やポットの移動をあまりしなくて良い環境であれば、不織布は不要です。使うのならもう少し水はけの良い、目の細かいネットなどの方をおすすめします。
■温度 6月、1~2日で上の画像くらい発根してきました。 もちろん株によってばらつきはありますが、びっくりするくらい早いですね。 この後、できるだけ涼しい日は外に出しつつ、夏はクーラーの効いた店内に置くことになるかなと思っています。 多肉植物の生育温度は10~30度と言われていますので、最適なのは20~25度くらいではないでしょうか。 休眠期となる冬や夏は、発根まで時間はかかりますが、室内であれば一年中発根できると思います。
■植え付け後の水やり 土の表面が乾いたら、画像のような水差しで、全体にマヨビームみたいな水やりをしています。 不織布がなければ、シャワーでバサーッとかけてしまうのですが。 土の表面がほんのり湿る程度です。 気温や風の当たり具合によって、乾くまでの速さは変わります。 水やりの頻度は何日に1回などとは書きません。 育てているあなたの多肉と土を観察して決めて頂きたいからです。 実店舗でも、「…で、何日に1回あげればいいの?」という質問をいただきますが、ひとたび目安の日数をお伝えしてしまうと、育てる環境によって変わりますという大事な説明はどこか遠くへ忘れ去られてしまいがち…(笑) せっかく育てるのですから、観察も楽しみましょう♪ ただ、とても水はけの良い土なのと、うちの店では上述のとおり土の量も水やりの量も少なめなので、普通の根付き苗よりは水やり回数は多いです。 発根して成長期であれば、薄めた液肥などをあげても。 根を育てるK(カリ)の多いものなら、なお良いでしょう。 わたしも、気が向いたらリキダスや微粉ハイポネックスを使うことがあります。 培養土など有機質の土を混ぜた土に植えなおしたりも。
■光 品種によっても、株によっても発根のスピードは変わりますが、カットされるまでの環境が良く、元気に育っていた株であれば、そのうち発根する、、、くらい気長に待ってあげていいと思います。 せっかくの根を傷めないように、植え付け後は動かさない方がいいのですが、なかなか発根しなかったら気になりますよね。 私もつい、裏返して見ちゃいます。 寒い時期、なかなか発根しないようでしたら、もうすこし暖かい場所を探してあげたり、上の画像のような枯葉が茎の周りに重なっていたら、ピンセットでそっとはずしてあげます。 そこで出てきた茎が黒ーく固ーくなってしまっていたら、葉っぱを何枚か取って、黒い部分を少し削るか少しカットして、その刺激でまた発根を促します。 暑い時期は、とにかく直射日光を徹底的に避けて、風を当てながら待ちます。風が無ければサーキュレーターなども使って下さい。 明るさが足りないと徒長を心配なさるかもしれませんが、根が無いうちは徒長もそれほどしません。 明るい日陰、優しい散乱光で十分です。 根っこが張ってきたら、様子を見て、もう少し明るい場所へ。 最高気温が25度を超える頃は、直射日光はキケンです。 根っこがあっても、ほとんどのエケベリアにはキケンです。 日陰がなかったら、寒冷紗などで積極的に陰を作ってガードして。
■発根したら 植物の水やりは、株元にかけるのが基本ですが、葉っぱに上から水をかけるのは、ハダニ防止や砂埃などを流す意味もあります。 私もマヨビーム方式なので、砂埃を流すまではいきませんが、上からかかっちゃってます。 葉の上の水滴はあとから吹き飛ばしています。 根が少なく、水の吸い上げ量が少ないうちは、霧吹きを使う方もいらっしゃるかもしれません。 その場合、葉っぱにだけ水がかかって、株元には水がほとんどまわっていないことがあるので、一度確認してください。 乾ききった土では、せっかく発根しても元気に伸びていけません。 マヨビームは、斜めからかけて、一応なんとなく株元の土を狙ってはいます(笑) また、表面の土が濡れているだけでは、根っこが土の表面を這うように伸びて、土の中にもぐっていかないことがあります。 そんな根が見られたら、上から土をかけてあげてください。 しっかり発根した後は、水は植木鉢の底穴から流れ出るまであげるのが基本です。 根っこは地中の水を追って伸びていきます。 (水の量は、季節によって加減してください。土の表面は遅くとも2日後には乾いていて欲しいです。) ここまで来たら、普通の根付き苗と同じ! 結構簡単です^^