1通のメールが変えた未来
時期はさかのぼります。時は2013年、前の夫の転勤でNYへ引っ越しすることに。
二人目出産直後にまさかのNY生活でてんやわんやしていたとき、忘れられない1通のメールが届きました。
エストランセ(当時の布おむつブランド)のユーザーのお母さまからです。
「布おむつの汚れを落とそうと必死になる毎日に疲れて、うつと診断されてしまいました。もう布おむつは諦めます。」
-胸がぎゅっと痛みました。
良かれと思って作った私のプロダクトで、誰かを追い詰めてしまった——。
その時はっきり気づいたんです。
私が向き合っているのは、子どものために人一倍ていねいで、繊細で、想いの強いお母さんたちだということ。
「心の負担も、汚れも、まとめてスッキリ落ちる洗剤が必要だ。」
そこから“洗剤探し”が始まりました。
NYでも、日本でも、見つけた洗剤は片っ端からテスト、二人目の子の布おむつやミルクじみであらゆる洗剤を試しました。
でも——
・揉み洗いしなくてもラクに
・赤ちゃんの衣類にも心おきなく使えて
・しかも“なかったかのように”汚れが落ちる
その3つを満たす洗剤は、どこにもない。
当時一人目が通っていた幼稚園のアメリカ人のママ友に相談すると「なんで日本人ってもみ洗いして洗うの?ブリーチしないの?」と言われて衝撃でした。
漂白剤で一気に白く、という発想は、私たち日本の“赤ちゃんの洗濯はやさしく”という感覚とは合いません。
でも、つけおき。これなら簡単。
そして
——ないなら、作るしかない。
そう腹をくくったのが2016年。
「世の中のお母さんがぐんと楽になる洗剤を、自分の手でつくる」——その決意を胸に、
私は子どもたちを連れて(前の夫をNYに置いて)日本へ帰国しました。
ここから「簡単でごっそり落ちるのに、赤ちゃんの衣類にも使える」洗剤づくりが本格スタート。
どんな出会いがあって、どうやってリネンナを作ったのか——
次回へ続きます。