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『端午の節句』未来へ泳ぐ、鯉のぼり

公開日:2026/03/29 更新日:2026/04/10
「端午の節句」に「鯉のぼり」を飾ります この習慣は 江戸時代の中ごろから始まりました
もともと「端午の節句」は 武士の家で  兜(かぶと)  のぼり旗(家紋入り) を飾って 男の子の誕生や成長を祝う日でした 江戸の町人は 武士のように家紋入りの旗を使えなかったので 代わりに「鯉の形ののぼり」を飾るようになったのです
鯉の由来は中国の伝説「登竜門」です 激しい流れの滝(竜門)を登りきった鯉は  龍になって天に昇ると考えられていました 鯉は「困難を乗り越えて成功する象徴」なのです
一般的な「鯉のぼり」は家族を表しています
江戸時代の当初の鯉のぼりは 基本は「黒い真鯉(まごい)」1匹だけ 男の子(跡取り)を象徴していました 明治以降になると 「赤い緋鯉(ひごい)」が加わりました 昭和時代の戦後には「家族の象徴」になり   黒 → お父さん  赤 → お母さん  青など → 子どもたち という現代の“家族セット”の形が一般化します
吹き流しや矢車も加わるようになりました ■ 吹き流し(ふきながし) 鯉のぼりの一番上にある、五色のひらひらした布のこと  魔よけ・厄除けの意味  色は中国の「五行思想」に由来します  青(木)赤(火)黄(土)白(金)黒(水) ■ 矢車(やぐるま)の意味 てっぺんでクルクル回っている風車のような飾りのこと  魔を追い払う・神様を呼ぶ目印  矢=武器 → 邪気を払う象徴  風で回る → 神様に「ここですよ」と知らせる 「鯉のぼり」は「守る+育つ」願いがセットになっています
さて 埼玉県 加須市(かぞし)は 日本一の生産量を誇る「鯉のぼり」の産地です  手描きの伝統技法が有名 「ジャンボこいのぼり」でも知られています  江戸時代から続く歴史ある産地です
ほかには  群馬県 館林市(たてばやしし)   春には大量の鯉のぼりが空を泳ぐイベントも人気  岡山県 和気町(わけちょう)   染めの技術が高く 鮮やかな鯉のぼりが特徴  徳島県(吉野川流域)   「阿波和紙」などを使ったものもある
「鯉のぼり」には  強くたくましく育つ  立派に出世する  元気に成長する という願いが込められているのですね