香典返しを贈る際に欠かせないのが、「挨拶状(礼状)」です。香典をいただいた方への感謝の気持ちと、無事に忌明けを迎えたご報告を伝えるための大切なものです。単に品物を送るだけでなく、挨拶状を添えることで弔意へのお礼が丁寧に伝わり、相手に誠実な印象を与えることができます。
▼香典返しに挨拶状・礼状を添える意味
香典返しに挨拶状を添えるのは、「弔意をいただいた感謝」と「四十九日の忌明け報告」をお伝えするためです。特に現代では直接お会いしてお礼を伝える機会が少なくなっているため、礼状がその代わりを果たす大切な役割を担います。また、地域や宗派によっては「満中陰志」「志」「偲び草」など表書きが異なりますが、挨拶状の文面もそれに合わせて丁寧に選ぶのが望ましいとされています。
▼挨拶状・礼状の基本構成と書き方
香典返しの挨拶状は、一般的に以下のような構成で書かれます。文書は縦書き・薄墨で一枚の用紙に収まるよう作成します。(四十九日後は濃墨でも問題ないとされていますが、薄墨のほうが無難と言えます。)
①頭語(謹啓/拝啓)冒頭のご挨拶
②弔意へのお礼
③故人の法要報告
④返礼品を贈ることの挨拶
⑤直接お礼できないお詫びや今後への挨拶など
⑥結語(謹白/敬具)
⑦日付
⑧喪主の名前
●四十九日の名称について
四十九日法要の名称は宗派や地域で異なります。
【仏教 】四十九日法要、忌明法要、満中陰法要(西日本)
文例:「満中陰を無事相済ませました」「忌明けにあたり香典返しをお贈りいたします」などが一般的。
【神道】五十日祭
文例:「五十日祭を滞りなく相済ませました」「偲び草としてお贈り申し上げます」など。
【キリスト教】追悼ミサ(カトリック)、記念式、記念集会(プロテスタント)
文例:「召天一ヶ月の追悼ミサを無事終えました」「感謝のしるしとして品をお贈りいたします」など。
また、神道の場合は「帰幽(人が亡くなる意)」、キリスト教は「帰天(カトリック)・昇天(プロテスタント)」などが用いられます。
●日付について
(1)法要を行った日
(2)法要後にお礼状を書いた日
(3)香典返しの品物を贈った日
どれも間違いではありませんが、法要を終えた報告になりますので、1か2を選ぶ場合が多いでしょう。また、年月日ではなく月までで止めておき具体的な日にちを書かなくても問題はありません。
●名前について
冒頭に故人の名前(亡○○○:仏式)(故○○○:神式・キリスト式)を記載しますが、喪主との関係性を示す続柄(つづきがら)の書き方として下記のパターンがありますので、正しい表記を確認しておきましょう。
▼句読点の扱いについて
香典返しの挨拶状は「改まった弔事文」ですので、句読点を使わずに書くのが正式な作法です。これは、「悲しみを区切らない」「終止を打たない」という意味を持ち、弔事特有のしきたりとして古くから受け継がれています。代わりに、改行や空白で文章の流れを整えると読みやすくなります。
▼忌み言葉・重ね言葉は使わない
忌み言葉とは、不幸の繰り返しや死を連想させる表現のことで、弔事の場面では不適切とされます。お礼状は弔意への感謝とご報告を丁寧に伝えるものですから、言葉選びには特に注意が必要です。
たとえば、「たびたび」「またまた」「再び」「重ね重ね」といった“繰り返し”を意味する言葉は、「不幸が重なる」ことを連想させるため避けます。また、「切れる」「消える」「死ぬ」「苦しい」「終わる」「滅びる」など直接的に死や不幸を想起させる言葉も忌み言葉に含まれます。たとえば「ご縁が切れる」「悲しみが消えぬ」などは不吉とされるため使わないようにしましょう。
代わりに、「幾度も」→「度々」ではなく「たびごとに」、「終わる」→「相済ませる」「滞りなく済む」、「切れる」→「ご縁を賜る」「つながりをいただく」など、穏やかな言い回しに言い換えるのが望ましいです。
また、重ね言葉以外にも、「返す」「繰り返す」「再度」「再三」「再び」といった表現も避けましょう。お礼状では「お返し」という言葉を使わず、「供養のしるし」「志のしるし」「偲び草」などの柔らかい言葉に置き換えると丁寧で品のある印象になります。
このように香典返しの挨拶状は、形式だけでなく言葉一つひとつに故人への敬意と相手への思いやりを込めることが大切です。忌み言葉を避け、穏やかで清らかな表現を心がけることで、感謝の気持ちがより美しく伝わります。
▼挨拶状の文例(宗派別)
【 仏式 】
◆文例①(一般的・正式)
拝啓
亡〇〇〇〇儀 葬儀に際しましてはご懇篤なるご厚志を賜り誠にありがとうございました
おかげをもちまして去る〇月〇日 四十九日の忌明法要を滞りなく相済ませることができました
つきましては供養のしるしまでに心ばかりの品をお届け申し上げます
生前中に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げ 謹んでご挨拶申し上げます
敬具
令和〇年〇月
喪主 〇〇〇〇
◆文例②(親族・友人向け/やや柔らかい表現)
拝啓
その節は故〇〇〇〇の葬儀に際しましてご芳志を賜り誠にありがとうございました
おかげさまで〇月〇日に四十九日の法要を無事に終えることができました
つきましては忌明けのしるしまでにささやかな品をお贈りいたします
生前のご厚誼に改めて感謝申し上げ ここに謹んでご挨拶申し上げます
敬具
◆文例③(会社関係・目上の方宛)
謹啓
このたびは故〇〇〇〇儀 葬儀に際しましてご鄭重なるご厚志を賜り誠に恐縮に存じます
去る〇月〇日をもちまして満中陰の法要を滞りなく相済ませました
つきましては供養のしるしとして心ばかりの品をお贈り申し上げます
今後とも変わらぬご厚情を賜りますようお願い申し上げます
謹白
【 神式 】
◆文例①(一般的・正式)
拝啓
亡〇〇〇〇儀 葬儀に際しましてご厚志を賜り厚く御礼申し上げます
去る〇月〇日に五十日祭を滞りなく相済ませました
つきましては偲び草のしるしまでに心ばかりの品をお届けいたします
今後とも変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます
敬具
◆文例②(親しい方へ)
拝啓
このたびは亡〇〇〇〇の葬儀に際しまして温かいお心遣いを賜り 誠にありがとうございました
おかげさまで〇月〇日に五十日祭を無事に相済ませることができました
つきましては偲び草として心ばかりの品をお贈りいたします
今後ともご厚情を賜りますようお願い申し上げます
敬具
◆文例③(会社関係・目上の方宛)
謹啓
このたび亡〇〇〇〇の葬儀に際しましてご鄭重なるご厚志を賜り厚く御礼申し上げます
去る〇月〇日に五十日祭の儀を相済ませましたので ここにご報告申し上げます
つきましては偲び草のしるしとして心ばかりの品をお贈り申し上げます
略儀ながら書中をもちましてご挨拶申し上げます
謹白
.
【キリスト教式】カトリック
◆文例①(一般的・正式)
拝啓
故〇〇〇〇 永眠に際しましてご厚情を賜り誠にありがとうございました
去る〇月〇日 追悼ミサを無事に終えることができました
ここに感謝のしるしとして心ばかりの品をお届け申し上げます
生前のご厚誼に深く感謝申し上げ 謹んでご挨拶申し上げます
敬具
令和〇年〇月
喪主 〇〇〇〇
◆文例②(親しい方へ)
拝啓
このたびは故〇〇〇〇の永眠に際し 温かいお心遣いを賜り誠にありがとうございました
おかげさまで〇月〇日に追悼ミサを滞りなく終えることができました
つきましては感謝の気持ちを込め 心ばかりの品をお贈りいたします
今後とも変わらぬご厚情を賜りますようお願い申し上げます
敬具
◆文例③(会社関係・目上の方宛)
謹啓
故〇〇〇〇 永眠に際しましてはご懇篤なるご厚志を賜り厚く御礼申し上げます
去る〇月〇日 追悼ミサを相済ませましたことをご報告申し上げます
つきましては感謝のしるしとして心ばかりの品をお届け申し上げます
略儀ながら書中をもちまして謹んでご挨拶申し上げます
謹白
【キリスト教式】プロテスタント
◆文例①(一般的・正式)
拝啓
故〇〇〇〇 召天に際しましてご厚情を賜り誠にありがとうございました
去る〇月〇日 記念礼拝を無事に終えることができました
ここに感謝のしるしとして心ばかりの品をお届け申し上げます
生前のご交誼に厚く御礼申し上げ 謹んでご挨拶申し上げます
敬具
◆文例②(親しい方へ)
拝啓
このたびは故〇〇〇〇の召天に際し 温かいお心遣いを賜り誠にありがとうございました
おかげさまで〇月〇日に記念礼拝を滞りなく終えることができました
つきましては感謝の気持ちを込め 心ばかりの品をお贈り申し上げます
今後とも変わらぬご厚誼をお願い申し上げます
敬具
◆文例③(会社関係・目上の方宛)
謹啓
このたび亡〇〇〇〇 召天に際しましてご懇篤なるご厚志を賜り厚く御礼申し上げます
去る〇月〇日 記念礼拝を無事に終えることができましたのでここにご報告申し上げます
つきましては感謝のしるしとして心ばかりの品をお届け申し上げます
略儀ながら書中をもちまして謹んでご挨拶申し上げます
謹白
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【 無宗教の場合 】
宗教的表現を使わず、永眠・旅立ち・お別れなど穏やかな言葉で感謝と報告を中心に構成(温かいお心遣い・おかげさまで無事に等)無宗教葬ではお別れの会・偲ぶ会など置き換えも可。
文例①(一般的)
拝啓
このたびは故〇〇〇〇の永別に際しましてご厚情を賜り誠にありがとうございました
おかげさまで生前のご厚誼に支えられ 静かにお別れの時を過ごすことができました
ささやかではございますが心ばかりの品をお届け申し上げます
今後とも変わらぬご厚情のほどお願い申し上げます
敬具
文例②(親しい方)
拝啓
このたびは故〇〇〇〇の旅立ちに際し 温かいお心遣いを賜り誠にありがとうございました
皆さまのお力添えをいただき 無事にお別れを終えることができました
つきましては感謝の気持ちを込めて心ばかりの品をお贈りいたします
今後とも変わらぬお付き合いをお願い申し上げます
敬具
文例③(会社関係・目上の方)
謹啓
このたびは故〇〇〇〇 永眠に際しましてご鄭重なるご厚志を賜り厚く御礼申し上げます
おかげをもちまして静かにお別れの儀を終えることができました
つきましては感謝のしるしとして心ばかりの品をお届け申し上げます
略儀ながら書中をもちまして謹んでご挨拶申し上げます
謹白
▼香典返し挨拶状を作成する際のポイント
●「弔意をいただいた感謝」「忌明けの報告」「略儀で済ませてしまうことへのお詫び」「品物を贈ること」「今後に向けての挨拶」が伝わる文章にする
●宗派や地域のしきたりに沿った文章にする
●縦書き・薄墨で1枚の用紙にまとめる
●句読点は使わず、改行や空白で整える
●忌み言葉・重ね言葉は使わない
▼香典返しに添える挨拶状について まとめ
香典返しの挨拶状は、ただの形式ではなく「心を伝える大切な一文」です。お相手への感謝と故人への思いを込めて、丁寧な言葉選びを心がけましょう。また、地域・宗派などによって文面を調整することもマナーとして大切です。
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迅速な対応ありがとうございました
包装紙、のし紙も選ぶことができ助かりました