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犬の食糞を治す4つの習慣(前編・食糞の原因)

公開日:2025/06/10 更新日:2025/10/15
こんにちは!「ぺったんPET」のペット・ケア・アドバイザー、ドッグライフカウンセラーの土井晴人です。 僕はさまざまなペット関連の仕事をしてきましたが、その中でもホームセンターのペット売り場でドッグトレーナーとして小型犬の躾に携わったことがとても大きな経験になりました。 11年間で累計約1,000匹の小型犬の躾に関わったことになります。 その経験が、みなさんの愛犬愛猫のお困りごとの解決やヒントになれば幸いです。 今回は「食糞」について。 前編に原因を、後編にその対策についてお話ししてまいります。

✨愛犬がウンチを食べて困っている…

愛犬がウンチを食べて困っている、なにか良いフードがないものかと相談を受けました。 自分が排泄した便を食べる行為、いわゆる「食糞」は犬の自然な行為の場合と、そうでない場合があります。 自然な行為の場合は、放っておけばそのうち食べなくなりますが、そうでない場合は生活環境や散歩の仕方、家族の接し方を改善しなければ治らない場合があります。 犬はもともと狩猟動物です。 自分のテリトリーに自分のニオイを残す「マーキング行為」の他に外敵や侵入者から自分の身を守るために「ニオイを残さない(消す)行為」をします。 例えば、仔犬を産んだ母犬が仔犬の便を食べるのは、外敵に仔犬の存在を知られないようにするための防衛行為です。 排泄物のニオイにつられて自分たちを獲物として捕らえる捕獲者に襲われないようにするための本能行動なのです。 馬や牛など、子供を出産した動物が出産直後に胎盤を食べるのも、同様に自分たちのニオイを消すための行動です。 胎盤のニオイを嗅ぎつけたオオカミが自分たちに近づかないようにするために胎盤を食べて目の前からなくしてしまおうとする本能行為なのです。 また、母犬と離れ離れになった仔犬が自分の便を食べるのは、こうした母犬の本能行動を真似て食べるようになったという見方と仔犬の好奇心からくるものだという見方があります。 生後数カ月の仔犬は、見るモノ、聞くモノ、すべてが初めてのモノばかり。 目の前にある「ぷーんというニオイを発する物体」はなんだろう?そう思って興味本位で食べてしまう場合があります。
そもそも犬はモノを判断する際、口にふくんでそれが食べられるかどうかを判断する習性があります。 例えば雪が降った日に散歩に出かけたら雪を食べる犬がいます。 雪でボールを作って犬に投げたらくわえてむしゃむしゃと食べる犬もいます。 これらは雪を口に含んでそれが何かを確かめようとしている行動なのです。
こうした「自分のニオイを消すための」食糞は自分のニオイを消す必要がないと犬が理解すれば自然にしなくなります。 その場合は一過性のものとして神経質になる必要はありません。(もちろん住環境において、衛生上、問題がないということが大前提となります) 注意が必要なのは自然な行為ではない食糞です。 自然な行為ではない食糞とはさて、どういうものなのか。。 ここからが大事な話です。 仔犬は生後1年半で成犬になります。 人の年齢に例えると二十歳です。 1才は、さしずめ18才。高校生くらいでしょうか。 つまり、生後1年以上の仔犬がまだ食糞をしている場合は年齢を考慮すると仔犬の自然な行為とはいえない時期になります。 食糞をしている犬が1才以上の場合は犬に対する接し方や環境を改善しなければ食糞は治りません。 以下の内容に思い当たるふしはありませんか? -------------------------- (1)散歩に行かない日が多く、ストレスがたまりがち (2)忙しいので、なかなか犬をかまう時間がない (3)以前、食糞をしたとき大騒ぎをした (4)トイレ以外の場所で排便をしたとき叱ったことがある -------------------------- これらは単独の理由で食糞するようになるというよりも複合的に理由が混在する場合が多いようです。

(1)散歩に行けず、ストレスがたまりがち

犬はマーキングをすることで自分のテリトリーを確認し、同時に周りに暮らす他の犬の情報を得ています。 マーキングというのは「去勢をしたから必要ない」ものでも「女の子だからマーキングしない」というものではありません。 確かに去勢しているオスはしていないオスよりテリトリー意識は強く持たないかもしれませんし、メスの場合は生理中でなければオスを探そうとする本能もさほど強くはありません。 が、しかし、マーキング行為というのはそもそも犬が自分のオシッコをつけて廻るものではなく、そこにあるニオイを嗅ぐことから始まるものなのです。 そこにあるニオイを嗅いで、そのニオイをつけた犬の大きさや性格などを読み取り、必要があればそこに自分のニオイを残します。 ※ニオイを嗅いでも必ずしもオシッコをかけるとは限りません。 マーキングはいわば、犬のSNS。ソーシャルメデイアなのです。 近隣のかかわり合う様々な犬に対して相手の存在を知り、自分の存在を知ってもらうこと。まさしく犬のマーキング行為は犬たちのSNSなのです。 ※ある学者によれば、大型犬がマーキングでする1回のオシッコには人間に例えると、新聞紙一枚分の情報量があるのだとか。
つまり、散歩に行かない犬は仲間との交流の機会や情報を得る事ができず、社会性・社交性が身につかないまま育っていくことになります。 散歩に行ってもニオイを嗅がせない散歩をし続けると社会性が身につかず、精神的に不安定な状況になり、それが問題行動の原因にもなりかねません。 散歩は犬の運動の時間であるとともに、社会性を身に付ける「道徳」の時間なのです。

(2)忙しいくて犬をかまう時間がない…

犬は群れの中で生きる動物です。 忙しくて愛犬をかまう時間がない場合、犬は愛情に飢えていきます。 愛情に飢えた犬は自分にかまってもらおうとさまざまなアピールをするようになります。 ・ケージの中でジャンプする ・飼い主がいなくなると鳴き叫ぶ ・留守の間、遠吠えをして飼い主を呼ぶ ・飼い主が帰ってきたら大喜びをする こうしたアピールをするなかで自分に気をひこうとしてウンチを食べる場合があります。

(3)以前、食糞をしたとき大騒ぎをした

目の前で愛犬がウンチを食べて大騒ぎをしない飼い主さんはいないでしょう。 でも、一度でも大騒ぎをした場合、犬は「ウンチを食べると飼い主が喜んでくれる!」そう勘違いする場合があります。 勘違いは犬にとっては「楽しい方程式」となり ・ウンチを食べる=飼い主さんが喜ぶ=自分をかまってくれる という認識で食糞を続けるようになります。 ウンチを食べるシーンを見たとしても、けして騒がずそれ以上のウンチを食べないようウンチを無言で片付けるなど、食糞に対してクールな態度で接することが必要です。

(4)トイレ以外で排便して叱った事がある

トイレトレーニングがうまくいかず、ついつい愛犬を感情的に叱ってしまう場合があります。 人間ですもの、しょうがありません。 しかし、それが何度も続くと犬がおかしな認識をしはじめます。 つまり、トイレ以外の場所で排便をした仔犬に対して強く叱ったり感情的に接することが何度もあると犬は「ウンチをすると叱られて嫌な思いをする」と認識します。 飼い主さんと犬の見識の違いは以下のようになります。 ----------------- 飼い主さんは ・そこでウンチをしたことを怒っている 仔犬は ・ウンチをしたこと自体を怒られている ----------------- この両者のズレが不幸を生みます。 ウンチをしたこと自体を怒られていると感じている犬は「叱られる原因となるウンチを食べてしまえばいいんだ!そう、目の前からなくしてしまおう」という思いで食糞をします。
以上、これらが成犬の食糞の主な原因です。 他にも消化器系の疾患や、脳疾患、痴呆などによる原因もありますが 「犬の本能に根ざした自然なものではない場合」はこれらの生活スタイルを改善すれば治っていきます。

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▶食糞を治す4つの習慣(後編・対策)

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