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microSDカードとmicroSDExpressの違い・見分け方6つのポイント

公開日:2025/04/19 更新日:2025/06/08
microSDカードはスマホやカメラでおなじみの小型メモリーカードですが、近年登場したmicroSD Expressという新規格があるのをご存知でしょうか。例えば2025年発売予定の携帯ゲーム機「Nintendo Switch 2」では外部ストレージとしてmicroSD Expressカードしか使えず、従来のmicroSDカードは利用できません。名前が似ているため混同しやすいですが、両者には規格や性能に大きな違いがあります。本記事では図解や表を交えつつ、初心者にもわかりやすい言葉でmicroSDカードとmicroSD Expressカードの違いを6つのポイントに分けて解説します。購入前の参考情報として、読者の皆さんが間違った製品を選ばないようにお役立てください。
1. 外観・ロゴで分かる違い
一見するとサイズや形状は同じですが、印刷されているロゴ表示に違いがあります。microSD Expressカードには「microSD」「XC」「I」といった容量・世代表示に加えて"EX”もしくは“Express”を示す専用ロゴマークが追加されています。この「EX」マーク(SD Expressスピードクラスの記号)があることで、見た目でmicroSD Express対応カードだと判別できます。一方、従来のmicroSDカード(microSDHCやmicroSDXCカード)には「SDHC」「SDXC」といった容量区分やスピードクラス(例:U1, U3やV30など)のロゴはありますが“EX”表示はありません。また、裏面を見るとmicroSD Expressカードには追加の接点列(ピン)があり、これも外観上の違いとなります。総じて、カード本体やパッケージに“Express”の記載や専用ロゴの有無をチェックすることで、初心者でも両者を見分けることが可能です。
2. 転送速度とスピードクラスの違い
microSD Express最大のメリットは転送速度の速さです。規格上、microSD Expressカードは従来のmicroSDカードに比べて読み書き速度が飛躍的に向上しています。具体的には、microSD Expressでは理論上最大約985MB/秒(約1GB/秒)もの高速データ転送が可能で、現行製品でも読み取り最大900MB/秒・書き込み600MB/秒程度を実現しています。これは一般的なmicroSDカード(UHS-I対応カード)の最大約100MB/秒程度と比べて約9倍にも達します。 こうした速度差を視覚化したのがSDスピードクラスの表記で、通常のSDカードでは最低書き込み速度を示す「C10」「U3」「V30」等のクラス表示がありますが、microSD Expressでは新たにE(Express)表記のクラスが導入されています。「E150」「E300」「E450」「E600」の4種類があり、それぞれ最低保証書き込み速度が150MB/秒、300MB/秒…といった具合です。例えばE600クラスのカードであれば少なくとも600MB/秒以上の書き込み速度を保障することになり、4Kや8K動画の連続録画など高速性能を要求される用途でも安心です。
3. インターフェース(規格)の違い
高速化を実現している背景には、両者のインターフェース規格の違いがあります。通常のmicroSDカードは従来からのSDインターフェース(UHS-I/UHS-IIなどのSD規格のバス)を使ってデータのやり取りを行います。一方、microSD ExpressカードではSD規格に加えて新たにPCI Express (PCIe)とNVMeというパソコン用SSDで使われている高速インターフェース技術を組み込んでいます。 簡単に言えば、microSD Expressはカードの中に小型SSD並みの接続方式を採用したイメージです。そのため、旧来のmicroSDよりも大幅な帯域幅を確保でき、データの読み書き速度だけでなく遅延の少なさ(応答時間の短縮)も実現しています。特にNVMe技術によりホスト機器から直接メモリにアクセスできるため、ファイルアクセスのレスポンス向上やCPU負荷の軽減といった利点もあります。 なお、microSD Expressカードは物理的にはmicroSDと同サイズですが、前述のように端子が2列になっており(1列目は従来SD用、2列目はPCIe用)、ホスト側もそれに対応したコントローラーを搭載する必要があります。
4. 互換性と対応機器の違い
従来規格との互換性はmicroSD Expressの注意点の一つです。microSD Express対応デバイス(ホスト機器)と通常microSD対応デバイスの組み合わせによって、使えるかどうか・速度がどうなるかが変わります。 まず、microSD Expressカードを古いデバイスで使う場合については、基本的に下位互換があります。つまり、Express非対応の機器にmicroSD Expressカードを挿しても動作自体は可能で、その場合は従来のUHS-Iモードで通信が行われます。ただし速度はUHS-I相当(最大約100MB/秒程度)に制限されるため、本来の高速性能は活かせません。また一部機器では認識に時間がかかったり、ファームウェア更新が必要なケースもあります。 次に、microSD Express対応機器で従来のmicroSDカードを使う場合ですが、こちらは機器側の設計次第です。規格上は1列目の端子で従来モード通信も可能なため理論上は使用できるはずですが、Nintendo Switch 2のようにExpress専用スロット設計の例では通常microSDカードは一切利用できません。実際、Switch 2では旧Switchから使っていたmicroSDカードを挿入してもゲームの保存や読み込みができないと案内されています。 このように、microSD Express世代の機器は従来カード非対応(排他利用)となる可能性がある点に注意が必要です。逆に既存のほとんどのスマホ・カメラ・ゲーム機(Switch初代など)では従来microSDカードしかサポートしておらず、microSD Expressカードを挿しても通常のmicroSDカードとして扱われます。要するに、お使いの機器がどの規格に対応しているかを確認し、それに合ったカードを選ぶことが重要です。
5. 主な用途とそれぞれのメリット
従来のmicroSDカードとmicroSD Expressカードは適した用途やメリットも異なります。基本的に、一般的な用途であれば従来のmicroSDカードで十分対応可能です。例えばスマートフォンやデジカメで日常的に写真・動画を保存する程度であれば、高価なExpressカードを使わなくても通常の高速microSD(UHSスピードクラスやビデオスピードクラス対応カード)で事足ります。 一方、microSD Expressカードが真価を発揮する用途は、大容量データを高速に扱う必要があるケースです。代表的な例としてゲーム用途が挙げられます。ゲームデータはファイルサイズが大きく読み書きも頻繁なため、microSD Expressの高速転送によってロード時間短縮やパフォーマンス向上が期待できます。Nintendo Switch 2がmicroSD Express対応となったのも、大容量ゲームの読み込み速度を改善する狙いがあります。 また映像制作やドローン撮影など高ビットレートの4K/8K動画を記録する場面でも、microSD Expressの高速書き込みは有用です。従来のmicroSDでは書き込みが追いつかずフレーム落ちするような高品質映像記録も、Expressなら安定してこなせる可能性が高まります。 さらにアプリケーションの実行(スマホの内部ストレージ代わりにアプリを動かす等)においても、ランダムアクセス性能に優れるExpressカードは有利と言えるでしょう。総じて「普段使いには従来microSDで十分」「高速性が求められるプロユースや最新機器にはExpressが効果的」と考えるとわかりやすいです。それぞれの強みを踏まえ、自分の利用シーンに合ったカードを選びましょう。
6. 価格・入手性と今後の展開の違い
最後に価格や市場での普及状況についても触れておきます。新しい規格であるmicroSD Expressカードは2023〜2025年時点では対応製品も少なく、まだ市場への流通量が限られている状況です。販売しているブランドもLexarやサムスン、サンディスクなど一部に限られ、店頭や通販でも通常のmicroSDカードほど種類は多くありません。また価格についても、一般的にmicroSD Expressカードは高価です。 例えばLexarの1TBモデルでは約200ドル(約2~3万円)と案内されており、同容量の通常microSDカード(Lexar製)がおよそ70ドル程度で買えるのと比べて3倍近い価格差があります。容量が大きく高速な最上位規格ゆえに値段も高めなのは否めません。 ただし今後Nintendo Switch 2のような大衆向けデバイスで採用されたことで需要が増えれば、量産効果で価格が下がり入手しやすくなる可能性もあります。規格策定自体は2019年と比較的新しく、まだ対応機器が少ないため「今は高価だが今後徐々に普及していく段階」と言えるでしょう。購入する際は価格と必要性を天秤にかけ、自分にとって投資する価値があるか検討してください。
まとめ
microSDカードとmicroSD Expressカードの違いを6つのポイントに沿って解説しました。見た目のロゴの違いから転送速度の圧倒的な差、そして互換性や用途の違いまでお分かりいただけたでしょうか。簡単に振り返ると、microSD ExpressはPCIe/NVMe技術を取り入れることで従来比で数倍~数十倍の速度向上を実現した次世代規格ですが、その恩恵を受けるにはホスト機器側も対応している必要があります。 対応機器(例:Switch 2)では旧microSDカードが使えない場合がある一方で、非対応機器ではExpressカードを挿しても通常速度でしか動作しません。したがって、購入前にはお使いの機器がどちらに対応しているか確認することが肝心です。 また、用途に応じて「とにかく速さが必要」「将来性を見据えたい」ならExpressを、「価格重視」「対応機器がない」なら従来microSDを選ぶのが基本的な方針になります。この記事を参考に、ぜひ最適なメモリーカード選びに役立ててください。
よくある質問(FAQ)
Q1: microSD Expressカードは従来のmicroSD対応デバイスでも使えますか? A: 使えますが、一部注意が必要です。microSD Expressカードは従来のmicroSDカードと同じ形状のためスロットに挿入でき、基本的には下位互換で動作します。ただし、その場合の速度はUHS-I相当(最大約100MB/秒程度)に制限され、Express本来の高速性能は発揮されません。また、ごく一部の古い機器では認識しない可能性もあるため、利用の際は機器メーカーの情報を確認すると安心です。 Q2: 従来のmicroSDカードをmicroSD Express対応機器で使えますか? A: 機器によります。規格上は可能ですが、機器側が従来カードをサポートしている必要があります。Nintendo Switch 2のようにExpress専用設計の機器では通常のmicroSDカードは使用できません。一方で、将来的に他のExpress対応機器が登場した際には下位互換に対応し、従来カードも使えるよう設計される可能性があります。購入前に機器の仕様を確認し、「microSD Express専用」かどうかチェックしましょう。 Q3: microSD Expressカードは何がそんなに優れているのですか? A: 最大の強みは速度と将来性です。microSD ExpressはPCIe/NVMe技術により読み書き速度が飛躍的に向上しており、大容量データの転送や高解像度動画の記録がスムーズになります。また遅延も減り、ゲーム用途ではロード時間短縮などメリットが大きいです。現時点では対応機器が少ないものの、今後普及が進めば高速ストレージ需要に応える次世代メモリーカードとして活躍が期待されています。
Q4: microSD ExpressカードとmicroSDカードは物理的なサイズや形は違うのですか? A: サイズ・形状は同じですが端子構造が異なります。カードの厚みや幅など物理寸法は従来microSDと共通で、同じスロットに挿せます。ただしmicroSD Expressでは裏面に追加の接点(2列目の端子)があり、これを使ってPCIe通信を行います。外見上はカード表面のロゴ以外ほぼ同じなので、一見では違いが分かりにくいですが、「EX」マークの有無で見分けられます。 Q5: microSD Expressカードは価格に見合った価値がありますか? A: 対応機器や用途次第です。たしかに現状ではExpressカードは高価で、同容量なら従来カードの数倍の価格になることもあります。もしお使いの機器がExpress非対応であれば、速度の恩恵を受けられないためコストパフォーマンスは低いでしょう。一方、Switch 2のように必要に迫られている場合や、将来的に対応機器への買い替えを見据えて先行投資したい場合には、十分価値があります。要は、自分のニーズと財布事情に照らして判断すると良いでしょう。
更新日06/2006/1306/19集計