「夏のクーラー冷え、冬のむくみ冷え」どちらにもキムチのカプサイシンが効く理由
公開日:2026/07/02 更新日:2026/07/02こんにちは。創業1960年のキムチ専門店・第一物産、三代目キムチソムリエ恵蘭です。
日々キムチと向き合っている私から、季節ごとの冷えとキムチの関係についてお伝えします!
「夏なのに手足が冷たい」「冬になると体がむくんで重だるい」季節は違っても、冷えに悩む方はとても多いです。実は、”夏の冷え”と”冬の冷え”はメカニズムが少し違います。でも、どちらにも共通して役立つ食材があります。それが、キムチに含まれる「カプサイシン」と、発酵の力です。
カプサイシンは、唐辛子に含まれる辛味成分です。キムチをひとくち食べたとき、じわっと体が温かくなる感覚がありますよね。あれがカプサイシンの働きです。
体内では、TRPV1(カプサイシン受容体)という熱や痛みを感知するセンサーに作用します。カプサイシンが触れると脳が「熱い」と認識し、発汗や体温上昇が引き起こされます。実際の温度は変わっていないのに、体が温まるのはそのためです。
<代謝への働き>
カプサイシンを摂取すると、中枢神経が刺激されてアドレナリンが分泌されます。アドレナリンは交感神経を活性化させ、体が熱を生み出すモード(サーモジェネシス)に入ります。これにより代謝が高まり、エネルギー消費量が増え、血行も促進されます。この血行促進こそが、冷え対策の核心です。
夏の冷えの大きな原因のひとつは、冷房環境と冷たい飲食物の摂りすぎです。外は猛暑なのに室内は冷房で冷え続ける、そこに冷たいドリンクやアイスが加わることで、体の内側から芯が冷えていきます。これを「内冷え」と呼ぶこともあります。
さらに、暑さで汗をかきやすい夏は、体が「もっと冷やさなければ」と血管を拡張しようとします。ところがクーラーの冷気を受け続けると自律神経のバランスが乱れ、血行が滞りやすくなります。手足の冷たさ、肩こり、疲れやすさ……夏の冷えはじわじわと体に積み重なっていくんですね。
<夏の冷えにキムチが役立つ理由>
カプサイシンによる血行促進は、クーラーで滞りがちな血流を助けてくれます。内側から体を温めることで、表面的な冷えではなく根本の循環を改善する働きが期待できます。
夏にキムチ?と思われるかもしれませんが、暑い韓国でも夏にキムチを欠かさず食べます。外の暑さと室内の冷えのギャップが大きい今の日本の夏こそ、カプサイシンの出番です。
冷やし料理に少し添えるだけでOK!夏は温かい料理が食べにくいこともありますよね。冷奴にキムチをのせる、冷麺やビビン麺、そうめんのトッピングにする、刻んで薬味にするなど、少量でも毎日続けることが大切です。
<冷たいものを食べるときのキムチの組み合わせって?>
冷たい飲み物やアイスを食べる機会が多い夏は、食事にキムチをプラスすることで内側からのバランスを整えます。
<発酵食品同士の組み合わせ>
納豆・豆腐・味噌汁など、夏に食べやすい発酵食品と合わせることで、腸内環境も整えながら冷え対策ができます。
\夏のキムチ料理レシピ例/
・キムチ冷奴(冷奴+キムチ+ごま油少量)
・キムチそうめん(めんつゆ+キムチ+きゅうり)
・キムチと納豆の混ぜご飯
・豚しゃぶのキムチのせ(冷しゃぶにキムチを添えるだけ)
冬の冷えは、外気温の低下による体温維持の負担と、運動量の減少による代謝低下が重なることで起きます。寒いから動きたくない、動かないから代謝が落ちる、代謝が落ちるからもっと冷える・・・この悪循環が冬の体の重だるさにつながります。
<むくみとの関係>
冬のむくみは、冷えによる血行不良と深く関係しています。血流が滞ると、体内の水分や老廃物がうまく流れなくなり、それがむくみとして現れます。特に夕方になると足がパンパンになる、朝起きると顔がむくんでいる……という方は、冷えによる血行不良が背景にある可能性があります。
また、冬は意識的に水分を摂らない方が多いですが、水分不足も血液の循環を悪化させ、むくみを助長します。
<冬の冷え・むくみにキムチが役立つ理由>
カプサイシンのサーモジェネシス(体熱産生)効果は、寒冷時の体温維持に直接役立ちます。体が熱を作り出す際にはエネルギー消費が増えるため、基礎代謝の維持にもつながります。
さらに血行が促進されることで、滞っていた水分や老廃物の流れも改善されやすくなります。冷え対策とむくみ対策を同時に行えるのが、カプサイシンの強みです。
加えて、発酵食品であるキムチの乳酸菌が腸内環境を整えることで、代謝機能全体の底上げも期待できます。
温かい料理で体の芯から!冬はなんといってもキムチチゲやキムチ鍋がおすすめです。体の芯から温まりながら、カプサイシンと乳酸菌を同時に摂取できます。豆腐・きのこ・鶏むね肉を加えれば、たんぱく質も補えて栄養バランスも整います。
朝食にキムチを添える習慣 朝は体温が低く、代謝が上がりにくい時間帯です。朝食にキムチを少し添えるだけで、一日のスタートに体を温めるスイッチを入れることができます。
<むくみが気になるときの発酵食品コンビ>
キムチ+味噌汁のように発酵食品を組み合わせると、腸内環境の改善と血行促進が重なり、むくみ対策にも効果的です。
\冬のキムチ料理レシピ例/
・キムチチゲ(豆腐・きのこ・豚肉・キムチ)
・キムチ卵雑炊(体調が悪いときにも)
・キムチ鍋(白菜・豆腐・鶏もも肉・春雨)
・キムチと豚バラの炒め物(ご飯にのせてキムチ丼)
夏は「冷たいものと一緒に」、冬は「温かい料理に」 季節に合わせた取り入れ方を意識するだけで、習慣にしやすくなります。夏はトッピングや薬味感覚で、冬は鍋やチゲのメイン食材として。どちらもハードルは高くないはずです。
運動と合わせると効果が高まる カプサイシンで脂肪が分解されやすい状態のときに体を動かすと、脂肪燃焼の効率が上がります。夏は室内でのストレッチ、冬は少し長めのウォーキングなど、無理のない範囲で続けることが大切です。
発酵食品同士の組み合わせを楽しむ 納豆・味噌・豆腐など、身近な発酵食品と合わせることで、腸内環境へのアプローチをさらに強化できます。キムチ+納豆、キムチ+味噌汁は、毎日の食卓に取り入れやすい組み合わせです。
創業から60年以上、私たちが守ってきたのは手仕込みの伝統製法です。防腐剤や発酵調味料に頼らず、自然発酵・素材由来の発酵にこだわることで、カプサイシンと乳酸菌の力を最大限に引き出したキムチをお届けしてきました。
特にヤンニョムは、キムチの味と栄養の要です。唐辛子・ニンニク・生姜・塩辛・果物など、厳選された素材を合わせるたびに、この配合が長い年月をかけて磨かれてきたものだと感じます。
夏の冷えにも、冬の冷えやむくみにも、本物のキムチで体の内側から整えてほしい。それが私たちの変わらない願いです。
季節が変わっても、体の内側を整えてくれるものは同じです。本物のキムチを、夏も冬も食卓に置いてみてください。