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ついに復活、能登の名品「いしる」と「よしる」

公開日:2025/09/19 更新日:2026/04/13
スタッフライター:さとうさん 「いしる」「よしる」をご存じでしょうか? 「いしる」「よしる」は能登の伝統魚醤で、にっぽん津々浦々で長きにわたりお客様に愛されていた商品ですが、2024年1月の能登震災の被災により商品の入荷が止まってしまっておりました。 とても人気があった商品ですのでお問い合わせも多くいただいておりましたが、メーカーのヤマサ商事さんは苦難を超えて製造を再開され、ついに当店にも1年8ヶ月ぶりに再入荷しました。 再販売開始をまだ知らなかったご愛用者さまも多いと思います。そして、「いしる」と「よしる」をご存じなかった方もこの機会に是非!

「いしる」と「よしる」とは…?

能登半島の漁村で魚やイカを塩漬けにして自然発酵させてつくられた伝統的な「魚醤」です。 遡ること江戸時代後期にはすでに存在したとされており、戦前までの能登では農家や漁家などで自家用も含めて作られ、漁業や農業の物々交換にも使われるほど地域に密接に根付いた存在でした。 その後、昭和期は生産量が減少し続けていましたが、ここ数年では「発酵食品であること」そして「食文化の多様化」改めて注目されるようになりました。 現在は郷土料理としても親しまれ、能登の食文化を語る上で欠かせない存在となっています。

いしる 500ml/1800ml

よしる 500ml/1800ml

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《ちょっと知りたい》呼び方の違い

「いしり」「よしる」「よしり」「いしる」などの呼称はどれも能登地方で作られる魚醤を指します。 「いしる」はもともと魚の汁を意味する古語「いお(魚)じる(汁)」が転じたもので、地域によって呼び方に差があります。 どれも基本的には同じ種類の魚醤を指しますが、ご紹介したヤマサ商事の「いしる」=いか、「よしる」=いわしは原材料も異なる別の商品としてご紹介しています。

どうやって食べるとおいしい???

まず、どんな匂いがするのか、気になりませんか? ・「いしる」は、イカの内臓を長期間発酵・熟成 ・「よしる」は、イワシの塩漬けを長期間発酵・熟成 どちらもすごい匂いがしそうですよね。 「いしる」…強烈な魚のにおい。魚特有のにおいが苦手な方にはちょっと刺激が強いかもしれません。イカの煮付けのにおいもほんのりします。 「よしる」…同様に強烈な魚のにおい。でも「いしる」と比べるとにおいはちょっとだけマイルドです。 想像通りパンチの効いた匂いが脳内を駆け巡っています。同じイワシの魚醤でもタイの「ナンプラー」や、ベトナムの「ヌックマム」とも全然違います。もっとずっと濃くて、深遠で、そして強烈です。 匂いからはクセのありそうなこの「いしる」と「よしる」。どうやっておいしく変化するのでしょうか。

《オススメ①》だし要らずみそ汁

だしの代わりに「いしる」「よしる」のお好きな方を小さじ1を入れます。炒め野菜との相性は特にバツグン! 驚くほど風味のあるみそ汁ができあがります。 「いしる」「よしる」の魚特有のにおいも、沸騰させることにより飛んでしまいます。 「いしる」でつくると風味が濃く、「よしる」がややマイルドです。 いつも決まっただしを使用していると、味の違いにやや戸惑うかも知れません。 「なにこれ!いつもと違う!」と私も子供達からクレームをもらいましたが、ふたくち目、みくち目と徐々に「このみそ汁もおいしい」と子供が味覚の違うおいしさを感じるようになったのを見て感じ取れました。

《オススメ②》パスタに大活躍

にっぽんの魚醤ですが、驚くことにイタリアンの代名詞であるパスタとも相性が良いのです。 考えてみればイタリアンでは「アンチョビ(いわしの塩漬けを発酵させたもの)」、それに「イカ」は良くレシピに登場するので、納得ですよね。 「いしる」「よしる」は鮮度の良い魚を使い、適切に発酵管理されているため、うま味が多く、雑味が少ないという特徴があります。このイワシやイカの動物性たんぱく質由来の強いうま味によって、あっさりとした味のパスタソースにコクと深みが加わり、マッチします。 シンプルなペペロンチーノから、まずはお試し下さい。 バターやオリーブオイルと合わせると風味がまろやかになり、クセになります。
材料(2人分) ・パスタ:160g ・にんにく:小さじ1 ・輪切り唐辛子:1本分(お好みで調整) ・オリーブオイル:大さじ2 ・バター:20g ・いしる/よしる:小さじ1 ・コショウ:適量 ・パセリ(みじん切り):適量(あれば) ①大きめの鍋に湯を沸かし、塩を加えてパスタを時間通りにゆでる。ゆで汁を別の器などに少し残してから、湯切りする。 ②フライパンにオリーブオイル、にんにく、唐辛子を入れて中火で熱し、にんにく香るまで炒める。 ③弱火にしてバターを加え、溶かしながらよく混ぜ合わせる。 ④パスタといしる/よしるを加えて絡める。ゆで汁を少しずつ足し、ソースの濃さを調整 ⑤コショウをふり、皿に盛り付け、あればパセリを散らして完成。 バターのまろやかな香りが「いしる」「よしる」の豊かな旨味を引き立て、やみつきになるペペロンチーノです。特別な材料がなくてもできるので、冷蔵庫がさみしい時のランチにご活用下さい。 選べるなら、パスタの種類は細め(1.5~1.6mm)が相性が良しです。
ところで、再販売開始した後のパッケージに「GI」と書かれた赤色のシールが貼られているのに気づきました。この「GI」は一体何のマークなのか、気になって調べてみました。
このマークはGI保護制度の認証でした。 GI(Geographical Indication)=地理的表示 保護制度は、地域特有の自然や文化、伝統の中で育まれた品質や評判をもつ農林水産物・食品の名称を、国が知的財産として守る制度です。 その価値は「その土地ならではの本物の味や技、ブランドを未来へ伝え、不正な模倣から守り、つくり手と買い手の信頼を高めること」にあります。 「いしる」「いしり」は、震災の後2024年3月27日にGI保護制度に登録されました。 申請から登録されるまでにはなんと7年もの年月が掛かっており、長い間の地道な取り組み期間を経て念願がかなったことで、地域の方々にとって、とても勇気づけられるできごとでした。 また、前年の2023年3月には「能登のいしる・いしり製造技術」が国の登録無形民俗文化財に登録されています。これは伝統的な製造技術と地域の食文化が国に正式に認められ、後世へ守り伝えるべき貴重な文化遺産として評価されたという確固たる証しです。 このマークを調べてみたことをきっかけに私は、また「いしる」「よしる」をいつもの食事に加えることができるようになったことは、本当に幸せなことなんだなと改めて感じました。
海外旅行に出かけて、帰宅していつもの食事に戻ると「やっぱり和食は最高だな」と毎回感じます。それを支えてくれている日本の伝統的な調味料は、当たり前だけど当たり前じゃない、ありがたい存在なんだなと気づきました。 「いしる」「よしる」、初めてお聞きになった方もこの機会にどうぞお試しいただき、にっぽんの味の豊かさを新たに知るきっかけになれば嬉しいです。

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