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身近な健康の守り手?!ポリフェノール

公開日:2025/11/12 更新日:2026/04/13
ポリフェノール、と聞いて、みなさんは何を思い浮かべるでしょうか?赤ワインに多い、抗酸化作用がある、なんだか体によさそう…そんなイメージがあるのではないでしょうか。 名前はよく耳にするけど意外と詳しくは知らない、という方も普段の生活に役立つような、ポリフェノールについて今回はお話していきます。

そもそもポリフェノールって?

ポリフェノールは、ほとんどの植物に含まれ、特有の苦みや渋み・香り・色素のもととなっている物質です。「ポリ(=重合した)」+「フェノール」という名の通り、2つ以上のフェノール性水酸基(ヒドロキシ基)を持った構造をしており、自然界には8000種類以上も存在するといわれています。 もともとは植物自身が、紫外線による酸化や微生物感染から身を守るために作りあげてきた成分です。そのため、ポリフェノールは、代表的なファイトケミカル(植物由来の健康成分)のひとつでもあります。

ポリフェノールの種類とはたらき

ポリフェノールは、最も種類の多いフラボノイド類と、非フラボノイド類の2つに大きく分けられます。 フラボノイド類の例としては、アントシアニン、カテキン、イソフラボン、ルチンなどがあります。 アントシアニンは赤や紫・青色が特徴的な色素成分で、ブルーベリーや、赤ワインやバルサミコ酢などブドウを原料とする食品に含まれ、カテキンは緑茶の苦味や渋味の主成分として知られています。 また、イソフラボンは大豆食品に、ルチンは蕎麦に含まれています。
一方、非フラボノイド類としては、ショウガオール、カカオポリフェノール、クルクミン、セサミンなどがあります。ショウガオールとカカオポリフェノールは、その名の通りショウガとカカオに、クルクミンはウコン(ターメリック)、セサミンはゴマに含まれています。 少し意外なことに、ナッツ類の中でもとくにクルミは、赤ワインよりもポリフェノール含有量が多い、といわれています。 このようにさまざまな食品に含まれるポリフェノールですが、基本的には水溶性のため、体にほとんど吸収されることなく、排出されてしまいます。 しかし、無駄になってしまうというわけではなく、排出前の腸内で分解される過程で生じる成分が働いたり、腸内環境を整えることに関与したりすることで、結果的に抗酸化作用を示すといわれています。 ポリフェノールのもつ抗酸化作用は、私たちの身体を酸化ストレスから守り、健康維持に役立つ可能性があるとして、注目されているのです。

医薬品としてのポリフェノール

実際に、古くから薬草として使われてきた植物が、現代科学によってその有効成分が特定されて、医薬品に応用されるケースも少なくありません。 例えば、「難を転じる」とされ、お赤飯やおせち料理に彩りとして添えられることもある、ナンテンの葉。みなさんも目にしたことがあるのではないでしょうか。このナンテンの葉や、実・根は昔から咳を鎮める目的で利用されてきました。 その成分である「ナンジノシドβ」というポリフェノールの構造をもとに、医薬品の「トラニラスト(商品名リザベン®)」が開発された、という経緯があります。この薬は現在も、気管支ぜんそくやアレルギー性鼻炎、ケロイドの治療にと、広く使われています。

ポリフェノールの摂りかた

ポリフェノールの摂取に、一日の目安量は特に決められていません。 しかし、たとえポリフェノールが体によいからといっても、赤ワインを飲みすぎたり、大量のチョコレートやクルミばかり食べたりすると、アルコールや脂質の過剰摂取で生活習慣病につながる恐れもあります。 普段の食生活の中で、野菜や果物、お茶・コーヒー・スパイスといった嗜好品を、バランスよく摂取していくことが大切です。

最後に

医薬品の有効成分候補で最も多いのは、植物由来のものであるといわれています。現在も、世界中のさまざまな植物から新規のポリフェノールが探索・抽出され、どのような機能があるか研究されています。 ポリフェノールが含まれるから、と私たちが意識的に口にしている植物性の食べ物からも、いつの日か、医薬品のもととなるものが発見されるときがくるかもしれませんね。
むすたーはむ ナチュラルフードコーディネーター×薬剤師 薬剤師として病院や薬局勤務後、出産を機に主婦へ。 子どもの食物アレルギーをきっかけに、グルテンフリーの米粉パン作りやヘルシーな植物性素材のレシピに興味をもち、ナチュラルフードコーディネーターの資格を取得。 現在は4人育児のかたわら、アレルギー対応や、プラントベースのレシピ発信を続けています。

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