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酸性食品とアルカリ性食品の秘密 | にっぽん津々浦々

公開日:2026/05/12 更新日:2026/05/12
酸性食品、アルカリ性食品という言葉を、聞いたことはあるでしょうか。 「酸性食品はあまり摂りすぎない方がいい」「アルカリ性食品を積極的に摂りましょう」といった話を耳にしたことがある、という方も多いかもしれません。でも実際には、いったいどのような食材が、どんな理由で勧められているのでしょう。 今回は、そんな酸性食品とアルカリ性食品について解説していきます。

酸性食品とアルカリ性食品とは

まず食品は、それぞれに含まれるミネラル成分の種類によって、酸性食品とアルカリ性食品に分けられます。おおまかには、肉や魚・穀類が酸性食品、野菜や果物・海藻・きのこ類がアルカリ性食品といわれています。 ここで、「あれ?酸っぱいものの代表ともいえる梅干しやレモンなどの柑橘類…それらはどちらに分類されるの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。 科学に興味を持ち始めた我が家の子どもたちには、酸性とアルカリ性を説明する際にも、「酸っぱいものは酸性、苦いものはアルカリ性」といった味のイメージで教えています。 実際に、百円ショップで購入したリトマス試験紙を梅干しやレモン汁に付けてみると、青からピンク色に変化します。これは、酸性である証ですね。しかし、梅干しやレモンは、酸性食品ではなくアルカリ性食品に分類されています。なぜそのように分けられるのかは、次で詳しく見ていきましょう。

なにが酸性?アルカリ性?

実は、酸性食品・アルカリ性食品といった分類は、食品そのもののpH(酸っぱさや苦さ)ではなく、食品を食べた後に、私たちの体内で残る灰分(ミネラル)の性質で決まるのです。 たとえば、肉や魚といったタンパク質や、お米やパンといった炭水化物、バターやマーガリンといった脂質は、体の中でエネルギーに変換される(=代謝)と、硫黄・塩素・リンなどのミネラルが残ります。これらのミネラルは、体内でそれぞれ硫酸・塩酸・リン酸となり主に尿として排泄される際に酸性を示すため、酸性食品と呼ばれます。一方、多くの野菜や果物、海藻、きのこ類では代謝後に、ナトリウム・カリウム・カルシウム・マグネシウムなど、体内でアルカリ性を示すミネラルが残ります。そのため、アルカリ性食品と呼ばれているのです。 さらに一般的に、食品中のミネラルで割合が最も多いのは、カルシウム(Ca)とリン(P)といわれています。そのため、この二つのミネラルの比率が酸性、アルカリ性の決め手になります。 ※この分類は、食品の性質を示す一つの目安であり、体の状態を直接変えるものではありません。

カルシウムとリン

食品中のカルシウムとリンの比率ですが、1:1~4までのものがアルカリ性食品、リンの比率がそれより高いものが酸性食品とされることがあります。体内で効率よく働くことのできるカルシウムとリンの比率は1:1~2が理想的で、それ以上リンを摂取すると、カルシウムの吸収に影響を与える可能性があるといわれています。 リンはカルシウムに次いで体内に多く含まれているミネラルです。カルシウムと結合して骨や歯を作ったり、リン脂質として細胞膜の原料にもなったりするほど、体には重要な栄養素です。私たちの普段の食生活では摂取不足になる心配はほとんどありません。むしろ食品添加物としてリン酸塩が、ハムやソーセージの結着剤、プロセスチーズの乳化剤、pH調整剤、酸味料など幅広く使われていることから、摂取量が多くなりやすい点には注意が必要です。

食生活での心がけ

現代の食生活では、動物性のタンパク質や脂質が多くなりがちで、日本人の多くが野菜・果物の摂取不足であるといわれています。肉や魚などの酸性食品に偏るとカロリーや脂質過多になりやすいため、野菜や海藻、果物などのアルカリ性食品もバランスよく、意識的に摂取していくことが大切です。メインの肉や魚料理にサラダを添えたり、根菜のグラッセや茹で野菜を付け合わせにしたりするのも、単なる彩りにとどまらず、栄養的な面でも理にかなっているといえますね。 また、リン酸塩を多く含む加工食品(加工肉やインスタント食品)は摂りすぎに注意し、食品を選ぶ際は表示を確認することも一つの方法です。

最後に

酸性食品とアルカリ性食品の意外な分類方法について、お分かりいただけたでしょうか。自分の食事にはどちらの食品が多いか、どちらかに偏りすぎていないか…など、ぜひ今後の食品選びや献立作りの参考にしてみてください。
むすたーはむ ナチュラルフードコーディネーター×薬剤師 薬剤師として病院や薬局勤務後、出産を機に主婦へ。 子どもの食物アレルギーをきっかけに、グルテンフリーの米粉パン作りやヘルシーな植物性素材のレシピに興味をもち、ナチュラルフードコーディネーターの資格を取得。 現在は4人育児のかたわら、アレルギー対応や、プラントベースのレシピ発信を続けています。

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