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産後の女性のスキンケアで気をつけたいこと

公開日:2025/07/15 更新日:2025/07/16

産後の女性のスキンケアで気をつけたいこと

これまで、赤ちゃんのスキンケアについてお話をしてきましたが、スキンケアは産後女性にとっても重要です。今回は、産後女性の肌トラブルについてお話します。代表的なものとして、乾燥肌と抜け毛があります。しかし育児で忙しい母親は、自分のことに構っている暇がありません。しばらくして、ふと鏡を見たときに肌のしわやシミに気づき、またブラシについた抜け毛の量にショックを受けることがあります。 私が相談を受けている現場でも、熱心に赤ちゃんのスキンケアを行っているのに、母親の手を見ると手指が荒れ、皮むけ、ひび割れを起こし、なかには爪が割れている人もいます。私が母親の手荒れに気づくと、恥ずかしそうに隠されます。そのような手でお世話してもらって、赤ちゃんは心地よいと感じているでしょうか。母親がセルフケアを怠れば、将来、お子さんもそれを見倣うかもしれません。子どもや家族に適切なスキンケアを身に着けてほしければ、産後の忙しいときこそ、ご自身を大切にし、スキンケアを怠らないようにしましょう。

産後の肌トラブル

1. 肌荒れ 産後数週間から、乾燥や湿疹、かゆみなどが見られ始め、顔や手指だけでなく、全身に広がることもあります。最近は、爪が割れるなどトラブルを経験する人も多いようです。この機会に、ご自身のスキンケアを見直しましょう。スキンケアをしても症状が改善しない場合には、皮膚科に相談しましょう。 2. 産後脱毛 8割以上の女性が、産後の脱毛は経験します。妊娠期に増えた髪の毛が、産後2~3カ月頃に抜け始め、4~6カ月頃がピークになります。産後6~12か月まで続き、個人差があります。赤ちゃんも母親と同じころに、脱毛が見られます。抜けた毛の後には、新しい毛が準備されていますのであまり心配しないようにしましょう。しかし、脱毛が半年以上続くようであれば、皮膚科を受診しましょう。

産後の肌荒れと抜け毛の原因

1. 女性ホルモンの変化 妊娠中に増加した女性ホルモンが、産後急激に減少することで、乾燥、肌あれや抜け毛を起こしやすくなります。ホルモン状態が安定すると、肌荒れ、抜け毛が落ち着きます。ホルモン状態が安定したかどうかは、生理の周期が規則的になることで判断できます。 生理の再開時期は、ミルク栄養の場合、産後3~6カ月頃に生理が再開します。母乳の場合は、産後1年ころ(卒乳後、数か月頃)に再開します。 2.健康状態、生活習慣の乱れ、ストレスなど 1)健康状態(貧血) 妊娠期から続く貧血、出産時の大出血などで、貧血の改善が見られないと、肌荒れの悪化や持続がみられます。疲れやすさや頭痛などを育児中だからと侮っていると、貧血が隠れているかもしれません。貧血は肌トラブルだけでなく、身体の回復を遅らせ、そして赤ちゃんの栄養にも影響します。気になる場合には、産婦人科もしくは内科を受診し、貧血の検査をしてもらいましょう。 2)生活習慣の乱れ 産後は、妊娠中に身に着けた良い生活習慣が崩れ(不規則な食事(栄養不足)、休養・睡眠不足、運動不足)、ストレス、自律神経系の乱れと相まって、肌トラブルを悪化させます。育児でお忙しいとは思いますが、周囲の人の助けを借りて生活習慣を整えましょう。
①不規則な食事 バランスの良い食事、特にたんぱく質、鉄分、ビタミンC、葉酸、カルシウムが多く含まれる食品の摂取を心がけましょう。 (参考) こどもまんなかこども家庭庁のホームページから『妊娠中・産後のママのための食事ブック』をダウンロードすることができます。献立例や赤ちゃんとママの栄養素別お勧めの素材も紹介しています。 ②休養・睡眠不足 肌荒れやくすみは、肌のターンオーバー(肌細胞の生まれ変わり)のサイクルが乱れからくる症状で、休養や睡眠不足のときに見られます。赤ちゃん第一の気持ちはわかりますが、母親の休養や睡眠不足を放置していると注意力が低下し、赤ちゃんに適切なお世話ができなくなります。肌荒れ、くすみなどの症状は、休養や睡眠を求めているサインです。 ときには、周囲の人の手助けを得て、ゆっくり休みましょう。睡眠の確保だけでなく、ぬるめのお湯にゆっくり入ったり、整体をしてもったりするのもよいかもしれません。 ③手洗い回数 一般的な手洗い回数は、帰宅時や食事の前、トイレの後など、1日10回程度ですが、育児期では手洗い回数が増加し、1日20回以上洗うこともあります。母親は、よく手洗いをする医療者よりも多く手洗いをしています。その結果、必要な皮脂が洗い流され、肌のバリア機能が低下し、肌荒れを起こします。肌荒れが起きると、細菌感染を起こしやすくなります。手を洗ったら、毎回でなくてもよいので、こまめに保湿・保護(クリーム、オイル、ワセリンなど)をしましょう。 手荒れがひどい場合には、寝る前にワセリンを塗り、手袋をして寝るとよいかもしれません。手洗い回数を減らすことは難しいので、日頃から予防をしましょう。

産後のスキンケア

産後もスキンケアの基本は、 ①流す、②泡で洗う、③流す、④保湿・保護です。 産後は、肌が乾燥しやすいので、38~40℃のぬるめのお湯で丁寧に洗い流しましょう。お湯で洗うだけで、8割程度の汚れを落とし、洗浄剤の量も減らすことができます。 次に、角が立つくらいの泡石鹸で肌を洗います。手に泡をたっぷりのせ、肌の上を転がすように洗ってください。そうすることで、汚れが落ちやすく、石鹸成分による刺激を減らすことができます。 洗い終わったら、ぬるま湯で石鹸分をきれいに流します。髪の生え際、肌のくびれなどに、ぬるぬる感が残らないようにしっかり流してください。 最後に、柔らかいタオルで押さえ拭きし、保湿剤はすり込まず、テカテカ、ベタベタするくらいたっぷりと塗りましょう。乾燥がひどい部分には、オイルまたはワセリンを重ね塗りしてください。健康な肌づくりは、日常生活や育児の質の向上に繋がります。

まとめ

産後の女性の肌トラブルについてお話しました。妊娠や出産、子育ての機会にスキン ケアの大切さについて考え、家族の生涯健やかな肌作りに取り組んでください。 ホワ イトラパンのホームページに、【産後の抜け毛は、元に戻りますか?】というコラム を書いています。よろしければ、こちらも読んでみてください。赤ちゃんの脱毛との 関係についても解説しています。 (参考) ホワイトラパンホームページ  コラム 【産後の抜け毛は、元に戻りますか?】ママの不安を専門家に相談