1. 背景
楽天市場は、ユーザーの多様なニーズに応え、ユーザーにとってより魅力的なプラットフォームであるため、常に楽天市場のサービス改善に努めるとともに、店舗様に店舗運営における様々な機能を提供しています。
また、ユーザーがより安心・安全・便利にお買い物いただけるよう店舗運営に関する規約・ガイドラインに定める各種ルールを設けております。楽天市場が日々進化していく中で、店舗様に楽天市場の取り組みや今後の方針について正しく理解いただき、楽天市場の各種ルールに沿った店舗運営をしていただくため、サポートニュースをはじめ、新春カンファレンス・楽天EXPOや、タウンミーティング、広報誌などを通して積極的に情報を発信するとともに、店舗様のご意見を踏まえ楽天市場の改善に取り組んでいます。
この度、「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律」の趣旨も踏まえ、最新の取り組みだけでなく、楽天市場のプラットフォーム運営における基本的な方針や店舗様からよく質問をいただく点について情報を開示いたします。引き続き楽天市場は店舗様にとって透明性・公正性の高いプラットフォームとなるよう、積極的に取り組んでまいりますので何卒宜しくお願い致します。
2. 情報開示項目
1. 楽天市場の基本サービスについて
楽天市場では、店舗様に商品ページ作成・販売・決済/受注処理・顧客管理・データ分析というECに必要な一連の機能を提供しています。楽天市場は5万店舗を超える店舗様の集合体であり、それぞれの店舗様ごとに特色を出して販売を頂く一方で、楽天市場でお買い物いただくユーザーに安全・安心に、また統一された分かりやすいサービスを提供するため、全ての店舗様にこれら機能を利用して店舗運営を行っていただく必要があります。
また、楽天市場でお買い物いただくユーザーの多くが楽天ポイントを非常に重視しており、楽天市場を継続的に利用する理由にもなっているため、全店舗様に購買金額の1%を楽天ポイントの原資として負担いただき、楽天ポイントをユーザーに付与いただく必要があります。
2. 検索順位を決定する基本的な事項について
楽天市場の商品検索においては、主にー然言語処理による検索キーワードと商品の関連性、検索キーワード毎の商品の人気度をスコアリングして検索順位を決定しております。また、上記要素を常にモニタリング、反映しているため検索順位は常に変動します。
- 仝〆キーワードと商品の関連性とは
- 検索キーワードと、商品の説明に出てくるキーワードの出現頻度や希少性を加味して商品のスコアリングを行っています。例えば、「軽い」という検索キーワードに対して、商品名や商品説明文で複数回商品の軽さについて説明されていた場合、「軽い」というキーワードに対して関連性が高いとみなします。
また、例えば「超軽量」というキーワードがついている商品が全商品に対して数が少なく希少だった場合、それらの商品は「超軽量」と検索された場合、よりスコアが高くなります。 - 検索キーワード毎の商品の人気度とは
-
検索を行ったユーザーが、各商品にどう反応したかをモニタリングしユーザーが支持した商品に対して検索キーワードのスコアリングを高く評価します。
例えば、「マグカップ 軽量」と検索したユーザーが多く支持した商品に対して、「マグカップ 軽量」と検索された場合にスコアは高くなりますが、「マグカップ かわいい」と検索された場合支持されていない際は「マグカップ かわいい」という検索ではスコアを加点しません。
3. 楽天市場による、店舗様のデータの利用について
楽天市場では、店舗様の販売データを下記のような用途で利用します。
- ■特定店舗様の個別販売データ
-
- ・該当特定店舗様に対して、ECコンサルタントが売上向上のための提案を行う際に、当該特定店舗様の状況を把握し、より精度の高い提案を作成するため利用・分析を行います。
- ・該当特定店舗様の了承を得たうえで、店舗様向け広報誌及び店舗様向けイベントなどにおいて、該当特定店舗様の状況や成功事例を取り上げ、シェアすることがあります。
- ■楽天市場全体のマーケットデータ
-
- ・ECコンサルタントによる、特定店舗様の売上向上のための提案を作成するため、各店舗様の販売データを集約した楽天市場全体のマーケットデータの分析を行うことがあります。
- ・イベント、マーケティングその他楽天市場全体の流通向上の目的のため、各店舗様の販売データを集約した楽天市場全体のマーケットデータを利用する事があります。
- ・消費財メーカーなど、楽天市場に出店という形でなく、広告の出稿や商品の提供を行う場合に、別途守秘契約締結の上、楽天市場全体のマーケットデータを提供することがあります。
4. 店舗様及び第三者による、楽天市場データの利用について
各店舗様においては、楽天市場出店規約第16条(顧客情報)に定めの通り、楽天市場の運営のために必要な受注処理・発送・顧客問い合わせ対応などの業務を行うために、ユーザーの個人情報を含むデータを利用することが可能です。ただし、クレジットカード情報とメールアドレスに関してはユーザーのプライバシー保護及び楽天市場の信頼性向上の観点から店舗様に開示は行っておりません。
また楽天市場では、「R-Karte」という店舗様向けデータ分析機能を提供しています。
R-Karteでは店舗様ごとの売上やアクセス人数、転換率、客単価といったデータにはじまり、自店舗にユーザーがどこからどのような検索キーワードで訪問しているか、サイト上でどのような行動をしているかなどのデータを提供しています。また、自店舗のデータだけではなく、楽天市場全体のマーケットデータ、自店舗で購買したユーザーの楽天市場全体での購買傾向なども提供しており、店舗運営の改善に役立つデータを様々提供しています。
各店舗様においては、これら利用可能なデータに関して決済や配送の業務を委託する場合に必要な範囲を除いて、第三者に漏洩・開示・提供することはできません。
5. 販売における店舗様への要請事項について
楽天市場における店舗運営において、店舗様に要請する事項については、規約・ガイドラインに定めており規約・ガイドラインに記載のない事項について店舗様に対応を強制・要請することはございません。
下記に、特に‐ι覆糧稜箍然覆簇稜箴魴錙↓広告その他Optionalサービスの利用、J嵒福κ峩眦の対応について詳細に説明します。
- ‐ι覆糧稜箍然覆簇稜箴魴錣砲弔い
-
楽天市場では、売上向上のためのアドバイスや、セール実施の際の目玉商品として店舗様に値引きやその他条件の優遇について提案を行うことはございますが、提案を受けるかどうかは店舗様の判断であり、強制することはありません。
同様に、商品価格や送料その他の条件について、楽天市場と店舗様のその他販売チャネルの価格・条件を比較し楽天市場の販売条件を有利なものにするよう要請することはございません。 - 広告その他Optionalサービスの利用について
- 楽天市場の店舗運営において、広告や、楽天スーパーロジスティクスなど販促・店舗業務支援に関する有料のサービスを店舗様に提供しています。これら有料のOptionalサービスの利用に関して、売上の向上や店舗様の課題解決のために提案をさせていただくことはございますが、提案を受けるかどうかは店舗様の判断であり、強制することはありません。また、これら広告などOptionalサービスの利用有無が検索順位やその他サービスの利用に影響を与えることはありません。
- J嵒福κ峩眦の対応について
- 楽天市場では、特定商取引に関する法律に基づき、返品・返金等のルールは店舗様ごとに定めていただいており、ユーザーから返品・返金等の申出があった場合には、店舗様ごとに定められたルールに基づいて対応いただいているため、楽天市場から特定の対応を要請することはございません。
ただし、楽天市場がユーザー向けに提供している楽天あんしんショッピングサービスにおいては、原則楽天市場がユーザーに対して補償を行いますが、ユーザーとの取引において商品が偽物であった場合や、商品に不具合や破損があった場合等については店舗様に補償費用を請求する場合があります。
6. 特定の店舗に対して、他の店舗様と異なる取扱いを行う場合について
楽天市場では、楽天市場全体の商品ラインナップの拡充、楽天市場でお買い物いただくユーザーの増加、訪問頻度の向上など、楽天市場全体の流通を成長させるために必要と判断した場合、通常とは異なる取扱いを特定店舗に対して行うことがあります。
異なる取扱いがある内容は下記の通りです。
- ■料金体系
- 商品ラインナップの拡充及び、楽天市場でお買い物いただくユーザーにより魅力的な価格で商品を提供するため、出店料や販売手数料について、一部の店舗様と個別の契約を結ぶことがあり、対象となる店舗には弊社(関係会社を含む。以下同じ)の直販事業であるファーストパーティー事業も含まれることがあります。
- ■マーケティング・キャンペーン
- 楽天市場でお買い物いただくユーザーにとってより訴求力のある商品やブランドをアピールするために、特定の店舗・商品・ブランドを対象に特別なキャンペーンを行うことがあり、対象となる店舗には弊社の直販事業であるファーストパーティー店舗も含まれることがあります。
- ■商品ページ・店舗ページ・店舗向け機能
- 楽天市場でお買い物いただくユーザーに特定の商品・ブランドの魅力をより伝えるために、通常の店舗とは異なる商品ページや店舗ページの構築、販売方法及び店舗向け機能を特定店舗に提供することがあり、対象となる店舗には弊社の直販事業であるファーストパーティー店舗も含まれることがあります。
- ■データの利活用
- 楽天市場全体の流通の拡大に寄与すると判断した場合、特定店舗に対して守秘契約などを結んだうえで、楽天市場全体のマーケットデータなどの開示を行うことがあり、対象となる店舗には弊社の直販事業であるファーストパーティー店舗も含まれることがあります。(なお、その場合でも特定店舗の個別販売データについては、ファーストパーティー店舗を含む他の店舗様に開示することはありません。)
7. 楽天市場サービスの一時停止及び契約解除を行う場合について
楽天は、出店規約「第21条(出店停止等)」及び「違反点数制度に関するガイドライン」に基づき、出店停止等の措置を講じることがあり、措置を講じる判断基準や目的/理由は下記に記す通りです。
分類 |
主な判断基準 |
措置の目的/理由 |
---|---|---|
ページ表記 |
景品表示法、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)等の重大な表記違反が生じた場合 |
・誤情報を元にした購入被害拡大防止、消費者保護のため
|
商品品質 |
商品品質に重大な欠陥が生じた場合や、それに伴う消費者被害が生じた場合 |
・問題が生じている商品の購入被害拡大防止、消費者保護のため
|
店舗運営 |
商品不着、遅延、返金、連絡不通等の苦情が頻発した場合 |
・売買契約不履行等の被害拡大防止、消費者保護のため
|
その他 |
違反点数制度における違反レベル検蔑濱80点),-A(累積100点)に該当する累積違反が生じた場合、次表の契約解除事由に該当する場合 |
・生じた違反に対する店舗様の運営改善
|
楽天市場は、出店規約「第26条(甲による解除・解約)」及び「違反点数制度に関するガイドライン」に基づき、出店契約解除の措置を講じることがあり、措置を講じる判断基準は下記に記す通りです。
分類 |
主な判断基準 |
措置の目的/理由 |
---|---|---|
請求未払い、 |
以下のいずれかに該当する場合
|
信用状況に疑義が生じ取引の継続が困難なため |
行政処分その他出店継続困難、 |
以下のいずれかに該当する場合
|
楽天市場全体としての健全な運営を阻害し、信用を毀損させないため |
連絡不通 |
登録された店舗情報にて連絡が取れない状態を確認した場合 |
取引関係が継続困難なため |
店舗未オープン |
アカウント発行日から6ヶ月以内に第6条3項に基づく出店(出店ページをモール上に公開する)許可がなされない場合 |
・出店審査時の運営状況に変化が生じたおそれがあるため
|
カード会社からの契約解除 |
カード会社判断による契約解除通知が楽天に到着した場合 |
出店に必須の決済機能の提供が不可能なため |
8. 楽天市場への苦情・紛争の申し立てについて
(1)概要
楽天市場では、店舗様の声を聞くために多様なチャネルを用意しています。店舗様ごとに担当として付き、売上向上のための相談や提案を行うECコンサルタントや、RMSの操作・楽天のキャンペーンなどの問い合わせを受けるコールセンター・チャット窓口をはじめとして、新春カンファレンスや楽天EXPOなどのイベント、店舗様と意見交換を行う「楽天市場サービス向上委員会」など、店舗様のニーズに合わせて日々進化しています。
楽天市場へのご要望や苦情などがある場合、ECコンサルタントやその他窓口において随時問合せの受付、解決に向けたサポートを行っておりますが、出店店舗様が楽天に対して苦情・紛争の申出・協議の申請を行うための窓口もご用意しております。
(2)苦情・紛争の定義
店舗様が業務運営をされる上での楽天市場に対する個別具体的なご要望に対処するため以下の定義に該当するものを苦情・紛争と定義し、対応させていただきます。
なお、以下の定義に該当しないものであっても、店舗様からの「ご意見」として賜り楽天市場のサービス改善のために利用させていただきます。
▼「苦情・紛争」定義
楽天市場での出店に際し、当社の行為(作為又は不作為)により出店契約上の地位、サービスを利用できる地位等を害され又は店舗運営上具体的な経済的損害等を被っている場合 であり
かつ
それが規約及びガイドラインを公正に適用した上での適切な業務遂行により解決することができるもの をいいます。
【苦情紛争の具体例】
苦情紛争該当性 |
要件 |
要件 |
具体例 |
---|---|---|---|
該当 |
〇 |
〇 |
・事実と異なる事由を根拠に出店契約を解除されたとのご主張 |
非該当 |
× |
× |
・抽象的な規約及びガイドライン等の存在、解釈又は効力、システムについてのご主張
|
〇 |
× |
・規約及びガイドラインの制定により店舗運営に損害を及ぼしているとのご主張 |
|
× |
〇 |
・他の店舗様の苦情・紛争に関するご主張 |
(3)申請時必要事項
店舗様の申立てが苦情・紛争の定義に該当するものであることを根拠づける事項として以下、AないしDのご提出をお願いいたします。
申請時必要提出事項 |
内容 |
具体例 |
|
---|---|---|---|
A |
申請趣旨 |
今回の申請が、何を求めるものかご主張ください |
・解除の無効に基づく出店契約の継続 ・違約金の返還を申し入れる |
B |
要件´該当性を根拠づける資料 |
要件´△鯔たすこと証明することができる資料をご提出ください |
・解除され出店契約上の地位が害されている事実と証明資料 ・違反点数制度に基づいて違約金を支払った事実と証明資料 |
C |
申請詳細 |
申請内容を根拠づける事実をご主張ください |
・解除事由の根拠となる事実の不存在 ・違反点数の付与対象となる違反事実の不存在 |
D |
申請詳細を根拠づける資料 |
申請詳細の事実の存在を証明できる資料をご提出ください |
・代表者の逮捕が解除事由だったが、誤認逮捕だったことの証明資料 ・商標権者の権利主張に基づく違反について商標権者の主張に誤認があったことの証明資料 |
(4)対応完了までの目安
苦情・紛争窓口に申立ていただきました事案につきましては、特段の事情の無い限り、1ヶ月以内を目安に可及的速やかに対応いたします。ただし、関係各所との調整が必要な事案等、対応完了までの期間が伸長する場合がございます。