【高山茶（コウザンチャ）】
一般的に、
海抜1,000m以上の土地で栽培された茶の
総称です。

【高山茶が高く評価される理由】
もちろん、美味しいからですが、
それは永年、烏龍茶に親しんできた
台湾人の嗜好であり、
素直な感想です。

【高山茶の美味しさとは？】
ことばで表現することは、難しいのですが、
上品な緑茶のように
茶特有の苦さとは無縁の世界で、
「甘い」と感じるような自然で爽やかな風味
とでも言えるでしょうか。

【美味しい茶が育つ条件】
　茶樹の成長がゆっくりであること
　昼夜の気温差が大きいこと
　雲や霧に包まれ、
　強い日差しが和らぐこと
　茶に適したよい土壌があること
　このような環境は、標高が高いこと、
　そして寒い季節に顕著に現われます。

阿里山（アリサン）
阿里山とは一つの山のことではなく、
20ほどの山々が連なる山岳地帯をいいます。

日本流にいえば
北アルプスや南アルプスでしょうか。

台湾で最高峰「玉山」3,952mへの
登山ルートにもなっています。

北回帰線付近の山岳地帯に広がる
高山烏龍茶の産地です。

天空の階段　二延平歩道

茶農園からさらに上に上ります。

標高1,800m
阿里山につくられた木製の登山道です。

山好きの人には、
たまらない風景が広がっています。
一度は登ってみたい山です。

【茶樹は山を登る】

標高の低い土地で培った製茶技術は、
恵まれた茶畑を求めて山を登り、

やがて、
台湾の銘茶として、
高山烏龍茶を生み出しました。

【安全な食品であること】
かつて阿里山の生力農場を訪問した時、
私は単刀直入に「農薬は使いますか？」と尋ねました。
オーナーの羅秀梅さんは、にこにこしながら
「一切使いません。」と言いながら、
証明書を見せてくれました。

茶葉を食い荒らす害虫はいない方がいい。
とはいっても、
それを農薬で駆除する弊害は遥かに大きい。

【農薬を使ったら蜜茶はつくれない】
蜜茶は、昆虫が茶葉を甘く変化させる
ことでつくられる「東方美人茶」のこと。農薬を使ったら、
大事な虫を殺すことになり、
蜜茶はつくれなくなります。

【優良農場証明書】
　　生力製茶廠

Taiwan
Good Agricultural 
Practice Certificate
Sheng　Force Tea Factory


2011年12月、
台湾　行政院農業委員会から
優良農場と認められる。

【茶摘みの風景】

こんな風にして茶を摘んでいるんですね。
もちろん、こんな山の上では、
機械で摘むのは不可能です。

【一芯三葉】　
【茶摘みの基本です】

茶を飲んだ後、
水分を含んだ茶葉を広げてみると、
この形が現われます。

農場オーナー　羅秀梅さん

【静置発酵】

摘んだ茶葉を室内に置いて、
希望の度合いまで発酵させます。

生力農場の烏龍茶は、
おおよそ発酵度20％の軽発酵です。

中央にいるのは、オーナーの羅秀梅さん

【烏龍茶製造工程の概略】

１、採取
２、天日干し
３、室内静置
４、揺らし発酵
５、静置発酵（上の写真はこの工程です）
６、加熱して発酵止め
７、機械で揉み水分を一定にする
８、圧縮して乾燥させ整形

【真空パック（最終工程）】

茶葉が完成したら、真空パックします。
この状態で日本へ輸出します。

５０gパック、鮮度を保つため
使いきりサイズにしました。
賞味期限は、２年間。

ちなみに、
台湾では１斤（600g）や半斤（300g）
または150gなどで売るのが一般的です。