炊飯器選び方ガイド

日本の技術力が詰まった“食卓の必需品”
炊飯器選びでもう迷わない!

内釜の構造や素材も、炊飯器選びでは重要なポイントになってきます。実は、炊飯器の価格差がある理由は、この内釜の違いによるところが大きいとされています。ここでは、炊飯器の内釜について、どのような種類があるのかご紹介していきましょう。

炊飯器の内釜の種類について

「かまど」で炊いたごはんが美味しい理由は、釜の中の熱を逃がさないためです。炊飯器でかまど炊きのようなふっくらとしたごはんを目指すには、内釜の高い性能が欠かせません。しかし、「この内釜がベスト」と言える万能な素材はなく、各メーカーはさまざまな素材の特性を考慮しながら、最もお米が美味しく炊ける素材や構造を研究しています。それでは、どのような内釜があるのか具体的に見てみましょう。

厚釜

釜を厚くすることで、土鍋のように熱を蓄えて包み込むように炊き上げます。厚釜の厚さの定義は明確に定められていませんが、一般的に2.3mm以上の厚みから「厚釜」と呼ばれています。

多層釜

IH炊飯器や圧力IH炊飯器で主流となっている内釜であり、釜が何層にも重なっているタイプです。中心に発熱効率の高い鉄やステンレス、内側に熱伝導率の良いアルミや銅、外側には断熱性の高い素材を使用しています。このように多層釜では、金属の層を重ねることで、それぞれの金属が持つ長所をバランス良く活かしています。

真空釜

魔法瓶のような真空層を持つ釜です。加熱されると中が真空状態になり、圧力鍋のような効果が働きます。メリットは熱を逃しにくく、熱を早くお米に伝えることができる点です。厚釜や多層釜よりも軽いため、女性やお年寄りでも扱いやすいでしょう。

炭釜

主に三菱電機が採用しており、炭だけでできている釜と、炭がコーティングされた釜があります。炭には遠赤外線効果があり、食材のうまみを閉じこめて加熱することができます。ステンレスよりもIHの磁力線を通しやすく、効率良く熱をお米に伝えます。このような特性によって、冷めてもハリのあるお米に炊き上がります。

鉄釜

鉄は発熱効率に優れており、炊飯に関して欠点の少ない素材です。日立が初めて採用したことで有名ですが、その後象印からも南部鉄を使った鉄釜が発売されました。
デメリットとしては、釜自体の重さが挙げられます。内釜だけで2kg近くある製品もあるため、内釜をよく移動するご家庭では注意が必要です。

銅釜

銅は熱伝導率が高く、多層釜にもよく用いられる素材です。外側全体が鮮やかなカッパー色の釜は見た目にも高級感があり、毎日の家事の気分を高めてくれることでしょう。パナソニック、東芝などが採用しています。

土鍋

私たちの生活にも馴染み深い土鍋の内釜は、主にタイガーが採用しています。土鍋の素材は、高い蓄熱効果と遠赤外線効果を持つ素材となっています。そのため、炊飯時に最初はゆっくりと火を伝えて、その後一気に加熱することができます。昔から美味しいごはんの炊き方とされる「はじめチョロチョロ、なかパッパ」を可能にする内釜です。

その他…金・銀・ダイヤモンドなど

現在の内釜は「熱効率のアップ」がキーワードです。高火力の内釜で起こる激しい対流は、炊き上がりのムラを抑えてくれます。したがって、内釜を金・銀・ダイヤモンドのような熱伝導率が高い素材でコーティングしたり、内釜の素材に混ぜて熱効率を上げたりしています。
高価な釜には保証が付けられる場合もあるので、合わせて確認してみてください。

※掲載写真はすべてイメージです。

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